「NISA」にまつわるよくある勘違い2つ! “NISAは「空き箱」”と考えればOK!?
オールアバウト / 2024年5月7日 6時10分
2024年からバージョンアップした「新NISA」。気になっているけれど、そもそもの仕組みがよくわかっていない人もいるのでは? 「NISAは気になるけれど、すでに出遅れてしまったかも……」と感じている方に、NISAの仕組みからじっくり解説します!
2024年からバージョンアップした「新NISA」。気になっているけれど、そもそもの仕組みがよくわかっていない人もいるのでは? 「NISAは気になるけれど、すでに出遅れてしまったかも……」と感じている方に、NISAの仕組みからじっくり解説します!
「NISA」のよくある勘違い2つ
「NISA」について、わかっているようで、実はわかっていない、という方が意外と多いようです。もしかしたらあなたも、以下のように勘違いをしていませんか?
勘違い1:証券会社に行けば「NISA」を買える!
証券会社に行って「NISAは買えますか?」「NISAは今、いくらですか?」と聞けばいいのかなと思っている方もいますが、これは間違いです。なぜなら、NISAは「商品」ではなく、「少額投資非課税制度」の略で「制度」だからです。
制度といえば、例えば「高額療養費制度」「子育て支援制度」といった具合に、“仕組み”のことを指しますよね。
NISAは商品ではない、ということを頭に入れましょう。
勘違い2:NISAは、どうやら儲かるらしい!
「NISAって人気だけど、やっぱり儲かるの?」と聞かれることが多いです。これは、半分正しくて、半分間違いです。
“半分正しい”というのは、投資による利益が出たら本来課せられる約20%の税金が、NISAではかからないメリットがあるため、同じ利益が出る場合は、NISAを使う方が使わないケースに比べて儲かるからです。ただし、損をする場合もあるため「必ず儲かる」とは言えません。
“半分間違い”というのは、あくまでも“投資”なので、どんなものにいつ投資をするかによって利益や損の有無や大きさが変わるから。儲かるかどうかは、試してみないとわかりません。
NISAとは、つまり“空き箱”のようなもの
「NISAは商品ではなく制度」とお伝えしましたが、つまりどういうことなのでしょうか。一言でいうと、NISAとは「“空き箱”のようなもの」と捉えるとわかりやすいかもしれません。18歳以上の方は、NISAという空き箱を、一人一つずつもらえる権利があります。その箱は、証券会社のほか、銀行などでも無料で入手できます。
しかし、空き箱ですから、そのままにしていると空っぽで、何も起こりません。
この箱の中に「何を」「どのタイミングで入れるか」「どのタイミングで出すか」によって、利益が得られるかどうかが決まるのです。
箱に入れられるものって何? メリットは?
箱に入れられるもの(=売買できるもの)は、「株」や「投資信託」などです。株や投資信託を買ってNISAの箱に入れておけば、株なら配当金、投資信託なら分配金が出ることがあります。先ほどNISAは「利益が出た場合に、約20%の税金がかからない」とお伝えしましたように、この配当金や分配金にも税金がかからないというメリットがあります。
また、NISAという箱から出すとき(=商品を売却して現金化するとき)にも要注目です。箱に入れたとき(=買ったときの価格)に比べて、高ければ利益が出ますし、低ければ損になります。
売却益が出たときは、NISAは「利益に税金がかからない」というメリットを発動します。
例えば、30万円で買った株を、40万円で売ったら10万円の利益ですよね。通常はここから2万円ほどの税金が引かれて、38万円ほどの受け取りです。でも、NISAという空き箱で出し入れ(=売買)した場合なら、2万円ほどの税金が引かれずに、40万円がそのまま受け取れるのです。
いかがでしょうか。配当金や分配金が出たときや、売却の際に利益が出たときに、この空き箱(NISA)で投資をするメリットを感じられるのではないでしょうか。
まずは「空き箱」を入手しよう
ここまで読んでいただいて、NISAという空き箱に興味を持った方もいるのでは?一つ注意点として、証券会社では、この箱に株や投資信託を出し入れできますが、銀行では、株は出し入れできません。「株式投資をしたいな」という方は、証券会社で申し込みましょう。
また、箱の中に入れるための予算は、年間360万円(細かくいうと「成長投資枠」で年間240万円、「つみたて投資枠」で年間120万円)、一生涯で1800万円という上限があります(1800万円は、売却した場合はその商品の購入金額分の枠が翌年復活)。
この360万円や1800万円という金額は、“予算”としてお伝えしたように、「買うときの金額」を指します。NISAの箱の中に入れている間、この金額以上の資産になっても何の問題もありません(そうなればうれしいことですね)。
これらの金額はあくまでも「上限」ですので、箱の出し入れの金額は、ネット証券などでは月100円や1000円などの少額でもできます。
いかがでしょうか。理解ができて、興味がわいてきた方もいるのでは?
まずは、NISAという空き箱を入手するところから、始めてみてはいかがでしょうか。
文:西山 美紀(ファイナンシャルプランナー)
出版社に勤務し、編集・マーケティングに携わった後、フリーライターとして独立。女性誌やビジネス誌などで、貯蓄法や子育てにかかるお金の貯め方などをテーマに取材し、原稿・コラム執筆などを行っている。
(文:西山 美紀(ファイナンシャルプランナー))
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