日本人の「貯金好き」は嘘?20代の約6割が「投資」に意欲的な理由とは?
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月15日 2時10分
物価高が生活に与える影響が大きい昨今、どのようにお金を増やしたらいいか悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。 2024年1月から新しいNISAが始まり、日本政府も「貯蓄から投資」へと個人がライフプランにあった資産形成ができるようシフトを進めると公表しています。 そこで今回は、貯蓄と投資の説明を交えながら、現在の20代は資産形成にどのような考えを持っているのか解説します。 20代の方はもちろん、資産形成に興味がある方もぜひ参考にしてください。
「貯蓄」と「投資」の違い
まずは、「貯蓄」と「投資」の違いについて理解しておきましょう。貯蓄とは、お金を蓄えることです。
おもに銀行に普通預金や定期預金として資金を預けたり、自宅で現金を持っていたりする場合を指します。
銀行に預けておけば利息がつくため、大きく増えることは期待できませんが、金融機関の倒産などがない限り基本的に元本が保証されます。
貯めているお金は、必要になったときにすぐに使えます。安全に資産を蓄えられることから、家計の基本といえるでしょう。
対して投資とは、資産を増やすために株式・投資信託・債券・外貨建て商品といった投資商品の購入などに資金を投じることです。
元本割れなどのリスクはありますが、貯蓄に比べてお金が大きく増える可能性があります。
長い期間をかけて資金を運営していくため、必要なときにお金を出し入れすることには向いていません。
20代で投資をしている割合は30%ほど
ここで、20代が投資に対してどのように考えているのかを見てみましょう。
三井住友カード株式会社の「20代の投資に関する意識調査」によると、20代で投資をしている人の割合は29.3%とのことです。
「投資はしていないが、近いうちにしたいと思っている」人は30.1%、「投資はしていないし、今後もする予定はない」人は40.6%です。
現在「投資をしている」人と近いうちにしたい人がそれぞれ約3割いることから、20代の約6割が投資に興味を持っているといえるでしょう。
さらに同調査による、「投資を始めたきっかけ」について、多かった回答は、表1の通りです。
表1
投資を始めたきっかけ | 男性 | 女性 |
---|---|---|
無理のない範囲で将来の資金を準備したかった | 66.3% | 75.2% |
現在の生活のために収入を増やしたかった | 38.6% | 24.8% |
NISAやiDecoなどの税制優遇を知った | 33.2% | 33.0% |
人から勧められた | 9.8% | 13.8% |
※三井住友カード株式会社「20代の投資に関する意識調査」を基に筆者作成
表1から、将来の生活資金を無理のない範囲で投資によって準備したいと考えている20代の割合は男性で約66%、女性で約75%であり、投資に意欲的な傾向も見られました。
貯蓄と投資をうまく使い分けるコツ
最後に、「貯蓄」と「投資」をうまく使い分けるコツをご紹介します。
ポイントは「目的」と「家計状況」です。
まずはお金を使う目的から、貯蓄か投資かを選択しましょう。
老後にゆとりある生活を送るための資金は、必ずしも今すぐ必要ではありません。
長い期間をかけて資金を準備する投資は、老後資金の準備には適しているといえます。
基本的に投資は、中長期的に資産を運用する必要があります。
例えば2、3年後の入学金などの近い将来必要なお金は、貯蓄での用意がふさわしいでしょう。
ほかにも、家計状況から貯蓄と投資を考えることも大切です。
家計の状況から考えた場合、現在の生活資金の中に余裕があるかがポイントとなります。
生活費の中から保険・積み立てなど全てに必要なお金を差し引き、投資分が減っても生活には影響を与えないのであれば、一定額を投資に回してもいいかもしれません。
貯蓄と投資をうまく使い分けることは、正しい資産形成につながります。
無理のない範囲で将来の資金を殖やしたい20代は投資を始めている
今回の結果から、20代の約6割は投資に興味があり、実際に始めている人は3割ほどであることが分かりました。
投資を始めたきっかけで最も多かったのは「無理のない範囲で将来の資金を準備するため」でした。
まずは貯蓄と投資の違いを正しく理解し、双方をうまく使い分けることが大切です。
出典
三井住友カード株式会社 20代の投資に関する意識調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
30代独身で貯金額200万円は平均より上? 下? 自分ではかなり貯金しているほうだと思っているけど、みんなどれくらい貯金しているの?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月18日 2時10分
-
50代の約4割が「定年後のための資産形成」をしていない?老後に向けて今からやるべきこととは
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月16日 9時0分
-
友人が学資保険の代わりに新NISAを始めたそうです。確実に教育費を貯めていきたいのですが、どちらがいいのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月6日 8時10分
-
手取り30万円ですが全く貯金していません。手取り30万円の人はどれくらい貯金しているんですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月3日 5時0分
-
個人年金保険は50代からでも間に合う?iDeCo・NISAと比べてどれがいい?FPが解説
ハルメク365 / 2024年4月26日 15時0分
ランキング
-
1消えゆく「回転レストラン」…80年代には全国50店→再開発・老朽化で数店舗に
読売新聞 / 2024年5月18日 15時0分
-
2「育休1年+時短勤務で昇進もしたい」は正気の沙汰ではない…「子持ち様VS非子持ち様」の対立が起きる根本原因
プレジデントオンライン / 2024年5月18日 6時15分
-
3血圧・血糖値・コレステロール値…良くない結果に肩を落とすも「健診の数値は気にしなくていい」ってどういうこと?【有名医師が助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月18日 10時0分
-
4「株価暴落」引き起こしてしまう意外な"きっかけ" 金融危機のきっかけとなった市場急落のケース
東洋経済オンライン / 2024年5月18日 8時40分
-
5100円ショップの市場規模、昨年度初の1兆円超え…円安で採算悪化し「脱100円」へ岐路
読売新聞 / 2024年5月18日 17時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください