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天野秀夫 中小型厳選株 切り返し有望「サインポスト」に注目 7月に登場、新紙幣関連の裏テーマ「無人決済システム」で脚光

zakzak by夕刊フジ / 2024年5月9日 11時0分

前回当コーナーで紹介した「リッジアイ」(5572)の手掛かりの一つとした宇宙ベンチャー「アストロスケールホールディングス」の新規上場(IPO)観測。くしくもアストロスケールは1日の大引け後に、東証から6月5日のIPOスケジュールが正式に発表されました。

日本政府は4月26日に総額1兆円規模の「宇宙戦略基金」の基本方針を発表し、今夏をめどに公募を開始する予定。JAXA(宇宙航空研究開発機構)は地球観測衛星「だいち4号」を搭載した「H3ロケット3号機」の打ち上げを6月30日に計画と、宇宙ビジネス関連はホットな話題が続きます。15日までは決算発表を手掛かりとした業績相場が中心となりますが、物色テーマとしては、半導体と生成AI(人工知能)、データセンターに加え、宇宙開発ビジネス関連が加わってくることが期待されます。

そして、これらに続く4番目の物色テーマがダークホースとして夏場に向けて注目されそうです。それが7月に登場する新紙幣関連です。

新紙幣の登場による貨幣・紙幣処理機、紙幣識別機の特需から貨幣処理機大手のグローリーや自販機にも強い富士電機などが続々と2024年3月期業績を上方修正しました。しかし、その一方では新紙幣対応とともに、クレジットなどを活用した決済システムを強化する動きも出ています。

いわば、新紙幣関連の裏テーマとして決済システムに、今後は脚光が当たる可能性があります。東証スタンダードの「サインポスト」(3996)は、金融・公共向け分野を主力にICT(情報通信技術)を活用したシステムコンサルタントを展開する企業で、AI搭載のレジシステムや無人店舗システムを展開している企業です。小売り店舗だけでなく、イベンドのグッズ販売ブースや地方の道の駅などに採用が拡大しています。

サインポストは、JR東日本のグループ企業であるJR東日本スタートアップ社と共同で設立した「TOUCH TO GO」社が開発・販売を手掛ける無人決済システムを採用する企業・団体が増加中です。4月だけでも京都大学内の売店、東海道新幹線東京駅ホーム、イオンモール内の化粧品販売店、マタニティー用品・ベビー用品を手掛ける「アカチャンホンポ」の病院内店舗、ファミリーマートの駅直結店舗、北海道警察学校でオープンしたことが続々とリリースされています。

23年2月期まで4期連続の最終赤字が継続した企業ですが、24年2月期に黒字転換し、今2月期は売上高32億6900万円(前期比11・6%増)、営業利益1億3200万円(同29・8%増)、当期利益1億6600万円(同28・9%増)と黒字が定着するなか、まだ無配が継続する状態ですが、利益変化率を伴う収益体制となってきました。株価は4月15日の875円高値を後に一服し、5月に入り切り返しに転じて700円近辺にあります。材料株として活躍余地が広がる期待十分です。

天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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