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ニュース裏表 平井文夫 〝嫌われ者〟トランプ氏か〝忘れっぽい〟バイデン氏か…米大統領選、正直言ってどっちも迷惑 どちらが勝っても続く米国の分断

zakzak by夕刊フジ / 2024年5月9日 6時30分

メディアは、ドナルド・トランプ前米大統領のことを、あまり好きではないらしい。

6日付の産経新聞に「トランプ氏なら悪影響1割」「主要企業アンケート」「保護主義を警戒」という記事が載っていた。主要110社のうち「好影響」と考えるのは1社だけで、1割余りが「悪影響」と考えており、トランプ再選をマイナスととらえる企業が多い状況だという。

ちょっと待ってくれ! 影響については「分からない」32%、無回答28%、「どちらとも言えない」27%だ。合わせて9割近くはさほど深刻に考えておらず、「悪影響」を心配しているのは「1割も」ではなく「1割だけ」ということではないのか。

5日付の毎日新聞では、英誌エコノミスト元編集長のビル・エモット氏が、「『もしトラ』予測可能な危機」「貿易戦争で大きな損害」というコラムで、トランプ氏が再選されれば米国へのすべての輸入品に10%の関税をかけると言っているので、新たな貿易戦争を引き起こす可能性が高いと警告している。

エモット氏は「(ジョー・)バイデン大統領の再選を期待する理由はたくさんある」と言い切っているが、それは米国民の半数がトランプ再選を願っている現状では、米国民に対して失礼だと思う。エモット氏を含む「バイデン好き」の人たちは、なぜ米国民の半数が「トランプ支持」なのかを考えた方がいい。

第1に、米国の多くの保守的な人たちが、民主党政権における移民やLGBTなどでの行き過ぎた人権政策にうんざりしているということである。これは欧州でも大きな問題になっていて、このために政治が混乱している。

第2に、トランプ氏はウクライナ支援をやめてしまうと心配する人がいるが、ではバイデン氏にウクライナを勝たせる力はあるのか。あるいはガザ危機を解決できるか。北朝鮮や中国にうまく対処する力はあるのか、ということである。

バイデン氏は最近、「日本人は外国人嫌い」という失言をして日本政府から抗議されたが、第2次大戦で戦死したおじについて、パプアニューギニア付近で「人食い人種」に食べられた可能性を示唆し、これも抗議を受けている。

もともと失言の多い人だが、特別検察官から「記憶力に限りがある」と指摘され、トランプ氏からは認知機能の検査を要求されており、これから4年間、本当に大統領が務まるのか不安である。

じゃあトランプ氏でいいのかと言われても、民主党支持者には耐えられないだろう。つまりどちらが勝っても米国の分断は続くことになる。日本にとっても世界にとっても実に迷惑な話なのだ。 (フジテレビ特別解説委員 平井文夫)

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