同僚も衝撃「聞いたことない」…助っ人に舞い降りた魔球 打者に腰を引かせた“神の声”
Full-Count / 2024年5月5日 8時20分
■オリックス、エスピノーザが信じたゴンザレスの“配球”
■オリックス 3ー1 日本ハム(4日・京セラドーム)
まさかの方向から“飛んだ声”が、勝利に導いた。オリックスのアンダーソン・エスピノーザ投手は4日、本拠地で行われた日本ハム戦に先発登板。毎回安打を許す投球も、6回99球8安打1失点でリーグトップタイとなる4勝目を挙げた。
“神の声”を信用した。3-1と2点リードの6回2死三塁。打席に郡司を迎え、カウント2-2に追い込むと、二塁手のマーウィン・ゴンザレス内野手が一呼吸を置くため、マウンドにやってきた。数秒間、話し合うとスタジアムは拍手に包まれた。
そして、勝負の5球目。エスピノーザは外角低めにカーブを決め、腰の引けてしまった郡司のバットは空を切った。ピンチを切り抜けた助っ人右腕は絶叫。「バッターの弱点のコースにしっかりと投げることだけを意識して、マウンドに上がっています」と冷静さを保っていたが、このときばかりは感情が前面に出た。
直前の“緊急ミーティング”について「最後に投げるボールについての話を2人で。(ゴンザレスから)アドバイスをもらいました。彼が『カーブが良いんじゃないか?』と。そこで『よし(カーブを)投げよう』と思って投げました。自分としては、あの場面で真っすぐを投げようと考えていました」と明かした。
「そこで良い結果が生まれたので、自分よりも経験を積んでいるゴンザレス選手が本当にすごい選手だなと。マーゴ(ゴンザレス)に助けられて、本当に幸せな気持ちです。ゴンザレス選手と話すことでリラックスすることができました」
これで今季5試合に登板して4勝0敗、防御率0.55と絶好調をキープしている。中嶋監督は助っ人2人の“作戦会議”に「ベネズエラの人しか無理でしょう(笑)。(日本人選手は)誰がどうやって(マウンドに)行くんですか?」とおどけた。最後には「すごい良いタイミングで。最後のボールだったので、良いと思います」と信頼を寄せた。
助っ人2人がマウンドで“配球”についてコミュニケーションを取っていたと知ったチームメートは「マジですか? 聞いたことがないです。マーゴのキャリアを助っ人たちは信じているみたいです。あのタイミングで配球について(話すの)は、すごいですね……」と驚きを隠せなかった。異国での活躍を誓うエスピノーザには、頼れる“先輩”がいた。(真柴健 / Ken Mashiba)
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