1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

“見せつける”ようなデザインが避けられてる? 家電やファッションで進む「ロゴなし化」 大ヒットユニクロ「1500円バッグ」にも

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年3月29日 6時30分

写真

「SHARP」のロゴが消えたドライヤー「IB-P601」

 近年、メーカーのロゴがない家電が増えている。ロゴがあっても、位置やデザインを工夫し、目立たないようにした商品も多い。ブランドのロゴが重要なはずのファッション業界においても「クワイエット・ラグジュアリー(静かなぜいたく)」という言葉がトレンドとなり、目立つロゴや派手なデザインを避ける装いが好まれるようになっている。

 シンプルさが求められる背景には何があるのだろうか。各業界でみられる「ロゴなし商品」を調べた。

●「SHARP」が消え、「HITACHI」もエンボスに

 日本経済新聞の記事『「ロゴレス家電」なぜ増える 社名の主張、部屋で邪魔に』では、メーカーのロゴがない「ロゴレス家電」を特集している。さまざまなメーカーの例を取り上げており、中でもシャープはドライヤーのデザインを刷新し、2023年から「SHARP」のロゴがない商品を生産している。

 日立製作所は、23年に発売したスティック型掃除機で社名ロゴを残したものの、目立つ「印字」ではなく「エンボス加工」にしている。凹凸部に着色はしていないため、「HITACHI」のマークは遠目からだと見えない仕様だ。

●若年層向け家電で社名を排した象印マホービン

 象印マホービンは「STAN.」シリーズの商品でロゴなし化を進める。ホットプレートやオーブンレンジ、コーヒーメーカーなどの調理家電を取りそろえるSTAN.シリーズだが、従来品は象の右に「ZOJIRUSHI」のロゴが付いていた。現在、同シリーズでは企業名を外し、象の絵だけを残している。

 STAN.の家電は黒色をメインに統一しており、無駄のないシックなデザインが特徴だ。以前から調理家電を販売してきた同社だが、STAN.を発売した背景には、課題だった20~30代を取り込む狙いがあったようだ。全体的にシンプルなデザインとロゴが目立たない作りは、確かに従来の象印商品と異なる印象を与える。

 新興家電でもロゴなし化の動きがみられる。前述の日経記事でも紹介しているように、07年に創業したTHREEUP(大阪市)の商品にも、原則としてロゴがない。家電販売を強化するニトリも目立つ社名ロゴはなく「Nsimple」というシリーズ名が薄くあるだけだ。白物家電に灰色で小さく記載しており、主張したい意図は見られない。

 通常のロゴあり商品でも、最近ではメーカーのロゴを目立ちにくいデザインにするか、中心に配置するのを避けるようなトレンドが見られる。家電でロゴなし化が進みつつあるのは間違いない。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください