1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

ホンダの新型「フリード」がコンパクトミニバン市場を変える?

マイナビニュース / 2024年5月9日 11時0分

ギラギラ顔のグレードを用意しなかった理由とは

フリードとシエンタが似たカテゴリーのクルマであることは確かだが、個人的には、並べて比べる車種ではないと感じる部分も多い。特にエクステリアデザインはまったく別で、好みが大きく分かれる部分だ。

また、走りについてもシエンタ(1.5Lのハイブリッド)はキビキビ走る印象だが、2代目フリードは柔らかく路面を撫でるように走る印象を受ける。走行体験を重視したいのであればシエンタだが、デザインやインテリアの質感で選ぶなら新型フリード(先代モデルであっても)といったところか。つまり、どちらも甲乙つけがたい魅力を持っている。

今後の市場環境、戦略についてホンダの担当者は次のように話す。

「これまでミニバンは、いわゆるノーマルタイプと、派手な加飾を施したギラギラタイプをラインアップしていることが多かったと思います。見た目がカッコいいからという理由でミニバンを選ぶ方もいらっしゃったはずです。しかし今後は、クルマを見た目重視ではなく、ライフスタイルや性格(人もクルマも含め)に合ったデザインや走りであるかどうかを重視して選ぶようになると思います。これまでのようなギラギラした外観のクルマは、あまり受け入れられなくなってくるでしょう。そのため、シンプルなノーマルタイプと、派手さを抑えつつも個性際立つクルマが求められるはずです。AIRとCROSSTARが、その象徴的な存在になればと考えています」

確かに、かつてN-BOX(現行型)を取材した際にも、開発担当者は同じようなことを話していた。シンプルなクルマが求められていると同時に、ライフスタイルに合った、個性をさりげなく強調するクルマが受け入れられているのだという。

そういった意味で、今回の新型フリードはAIRとCROSSTARという2つの選択肢があり、好みに合わせたチョイスが可能だ。中でもCROSSTARの販売比率を高めていきたいそうで、純正アクセサリーなども充実させ販売台数拡大を目指すという。普段使いはもちろんのこと、非日常を楽しむための1台として、CROSSTARは最適なクルマに仕上がっていると感じた。

そして何より、これまでフリードの魅力となっていた扱いやすさ、運転のしやすさ、車内の快適性は失われていない。それどころか、価値観が多様化する現代にフリードの世界観、コンセプトはうまくマッチしているとも思う。新型フリードを筆頭に、ミニバン市場は広がっていくばかりなのではないだろうか。

室井大和 むろいやまと 1982年栃木県生まれ。陸上自衛隊退官後に出版社の記者、編集者を務める。クルマ好きが高じて指定自動車教習所指導員として約10年間、クルマとバイクの実技指導を経験。その後、ライターとして独立。自動車メーカーのテキスト監修、バイクメーカーのSNS運用などを手掛ける。 この著者の記事一覧はこちら
(室井大和)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください