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どこでもサイエンス 第284回 巨大黒点、太陽フレア、そしてオーロラ

マイナビニュース / 2024年5月15日 6時23分

画像提供:マイナビニュース

2024年5月10日から12日にかけて、「巨大黒点」、「太陽フレア」、そして「オーロラ」が話題になりました。この3つの現象は、太陽-地球間、1億5000万kmの距離を隔ててリンクしています。

そして、3つの現象とも一般の人だととらえられないことがほとんどなのに、SNSとニュースサイトを席巻しました。今回は話題のできごとを、実は夜明けの太陽いう意味の不肖・東明(しののめ)が、ごく薄口でご紹介させていただきます。はい。

あ、それからこのさい「キャリントン・イベント」という1859年のできごとをちょっと覚えてくださいませ。
巨大黒点

ここ数ヶ月、天文クラスタの間で黒点が話題になっておりました。

「太陽面が賑やか」「黒点が多い」「かなり発達している」といった声が飛び交っておりました。そして、それが5月9日は「巨大な黒点になった」「地球10個分はある」「肉眼で見える」不肖・東明もその一員でございまして、前に話題にしたeVscopeや10年前に購入して机の引き出しにしまっておいた日食メガネで楽しみました。ええ、ここまでデカい黒点はなかなかみられませんのです。

太陽の黒点については「学校でなんかならったかなー」「見たことないけど」という方が多いですな。東明も学校の授業にヘルプで入ったりすることがあるのですが、ほとんどの生徒が初めて見たとおっしゃるわけです。

いや、古代から「太陽にカラスがいる」とかいって人類にはなんとなく認識されていたのですけどね(注:専用の道具なしで太陽を直視すると目を痛め、最悪失明します。やっちゃダメ)。

さて、この黒点ですが、太陽の表面でおこっている現象です。太陽を精密観測しているハワイの、ダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡のWEBサイトではその精密な構造が見られますが。なんというか、黒点は、その部分だけ傷口があるようにへこんで見えるんですな。

ただ、太陽は全体が水素とヘリウムのガスでできた塊であり、もちろん表面もガスです。その一角がへこんでいるのは、煮えたぎった表面のガスの上昇が押さえつけられているからなのです。その結果、太陽の中で発生しているエネルギーが表面にくるのをちょっと阻害され、まわりより温度が低くなり、光が弱く、暗く見える。それが黒点です。真っ暗なわけではなく、まわりが明るいので比較として黒っぽく見えるのでございます。なにしろ黒点でも温度は4000度にもなるのです(周囲は6000度で、2000度も低いわけですが)。

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