「私は妊娠した」ヤリたいだけの男もたくさんいる「フリーランス精子」市場に女性が殺到する理由
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月9日 17時20分
──規制のない精子市場は、何らかの理由で従来の医療制度では十分なサービスを受けられない人にとって、良い選択肢だろうか。
私はフリーランス精子の市場を非難も推奨もしない。全ての人に適しているわけでもない。でも現実に起きていることであり、多くの人が実行可能な選択肢だと考えている。
世界中で、それがなければ存在し得なかった家族をつくる手助けをしているのだ。従来の医療制度が破綻しつつあり、親になりたい人を経済的に追い詰めているということを物語っている。
──養子縁組で親になる人々と、規制のない精子市場を利用して妊娠する人々の双方の状況を改善するような方法があるだろうか。
養子縁組を希望する人々は膨大なお役所の手続きを乗り越えなければならず、それは親になりたい人々がフリーランス精子の市場で直面する問題とは全く異なる。社会が家族についての考え方や定義を大きく変えない限り、両者の状況を改善する明白な解決策は見つからないだろう。
──(受精卵を凍結保存した凍結胚を「子供」と見なすという)2月のアラバマ州最高裁の判決の影響は。
判決後、胚移植や採卵のキャンセルが始まっている。既に胚を作成している人も、移植が可能な州まで胚を輸送する業者が見つからない。こうしたことは、より多くの人々を規制のないフリーランス精子の世界へと追いやることになる。
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