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築300年の古民家で里山文化継承へ地域の魅力紹介 薬草を使ったディナーも

産経ニュース / 2024年5月20日 12時8分

古民家を改装した部屋では地域の特産販売などが行われた

築300年の古民家を改装した奈良県宇陀市榛原八滝の「うだ薬湯の宿 やたきや」(田中太見夫(たみお)代表)で、薬草やジビエなど宇陀地域の魅力を紹介するイベントが開かれた。無農薬栽培の大和野菜を使った料理や薬膳茶などがふるまわれ、訪れた人たちは茅葺(かやぶ)き屋根の母屋のたたずまいとともに、周囲の豊かな自然を満喫した。

やたきやは令和4年5月に開業。同市室生で100年以上にわたって畳店を営む3代目の田中さんが、古民家の母屋や漆喰(しっくい)壁の蔵などを宿泊用にリノベーションし、4組限定で提供している。蔵は100年以上前の土壁をそのまま残すなど、宿泊しながら地域の歴史を感じることができる。

宇陀地域は、推古天皇19(611)年5月5日に天皇が菟田野(うだのの)で薬猟(くすりがり)をしたという記録が残り、薬草とは関係が深い。同宿は近くの畑で、生薬で根が血行障害などに効用があるとされる大和当帰(とうき)を無農薬で栽培し、葉の部分を活用した料理などを提供。宇陀の農産物を知ってもらおうと、加工品も手掛けている。

イベントは、開業2周年に合わせて、地域活性化や特産品づくりに取り組む市民らと協力し開催。室生のジビエ販売店によるシカの焼肉、大和当帰の葉を使ったクッキー、御杖村の工房によるオーガニックコットンの肌着販売、周囲の景観を楽しんでもらおうとEバイク(スポーツタイプ電動アシスト自転車)の試乗会などが行われた。

同宿では、里山文化の継承にも取り組み、ミツマタの植樹や和紙づくりなどを計画。田中さんは「地域で築かれた伝統や風景はかけがえのない財産。宇陀には知られていない魅力も多く、地域で活動している人たちとコラボして発信していきたい」と意欲をみせた。

同宿では開業2周年にちなんで7月31日まで、薬湯風呂や薬草を使ったディナーが楽しめる宿泊プランも用意している。問い合わせは同宿(0745・85・3650)。

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