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ドル伸び悩む、米雇用統計の発表控え=NY外為

ロイター / 2021年5月6日 6時14分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが2週間超ぶりの高値を付けた後に伸び悩んだ。写真は2018年2月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが2週間超ぶりの高値を付けた後に伸び悩んだ。米経済指標が予想をやや下回った。投資家は週末の米雇用統計待ちとなっている。

企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが5日に発表した4月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数が74万2000人増加し、7カ月ぶりの大幅増となった。ただ、ロイターがまとめたエコノミスト予想の80万人増には届かなかった。

また、米供給管理協会(ISM)が5日発表した4月の非製造業総合指数(NMI)は62.7と、過去最高だった前月の63.7から小幅に低下。市場予想は64.3だった。

BKアセット・マネジメントのマネジングディレクター、キャシー・リーン氏は、これらの経済指標が「ドルのトレーダーにとって気がかりとなった。非農業部門雇用者数の発表を控え、ドルのロングポジションを再び積み上げることをためらっている」と述べた。

ロイターのエコノミスト調査によると、7日に発表される4月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が97万8000人増加することが見込まれている。

リーン氏は「非農業部門雇用者数の増加が100万人を超える可能性は十分にあるが、経済や労働市場に関する一部の先行指標を見る限り、皆が予想していたような並外れた力強さはなく、これがドルの足かせになっている」とした。

ドル指数は序盤に91.436と4月19日以来の高値に浮上。ただ終盤は91.319と伸び悩んだ。

当局者発言では米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁が5日、連邦準備理事会(FRB)の物価目標達成に懸念を示し、当面は超緩和的な金融政策が維持されるとの見方を示した。

また、米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は、新型コロナウイルス禍に起因する不均衡が是正されるに従い、今年の春のインフレ率は一時的に歪められる可能性があるとしながらも、こうした圧力は短期的なもので、FRBの政策変更にはつながらないとの考えを示した。

米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は5日、米経済は多くの政策当局者が予想していたよりも速く回復しているが、「広範な回復を達成するには時間がかかる」とし、FRBが大規模な支援策を縮小する条件が満たされるには雇用市場の一段の進展が必要だと述べた。

FXストリート・ドットコムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は「FRBは政策金利に対する考えを変える必要はない。求められるのは、10年債利回りが2%に回帰し始めた際に邪魔しないことであり、FRBはそうするだろう」と指摘。米債利回りが上昇すればドルも買われるとした。

コモディティー通貨のカナダドルは対米ドルで3年ぶりの高値を付けた。原油価格が上昇したほか、世界経済の回復を巡る楽観的な見方が支援した。

ドルはユーロに対し0.12%高の1.1999ドル。2週間超ぶりの高値となった。

日本と中国が祝日のため、オーバーナイトの商いは限定的だったが、ニュージーランドドルは予想を上回る雇用指標を受け0.83%高の0.72080米ドル。豪ドルも0.4%高の0.7742米ドルとなった。

ポンドは0.12%高の1.39020ドル。イングランド銀行(英中央銀行)の金融政策委員会が6日に予定されている。一部では債券購入プログラムの縮小が発表されるとみられている。

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