米大統領、ロシアがウクライナ侵攻なら「強力な措置」警告
ロイター / 2021年12月8日 7時3分
[ワシントン/モスクワ 7日 ロイター] - バイデン米大統領は7日、ロシアのプーチン大統領とテレビ電話形式で会談を行い、ロシアがウクライナを侵攻すれば西側諸国は「強力な経済措置やその他の措置」を導入すると警告した。これに対しプーチン氏は北大西洋条約機構(NATO)が東方に拡大しないことに対する保証を求めた。
両首脳は二国間関係が冷戦終結後で最悪の水準に悪化する中、会談を実施。米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は電話会談後に記者団に対し、2014年のロシアによるクリミア併合を引き合いに出し「米国は14年に実施しなかったことを実施する用意がある」と述べ、バイデン大統領はプーチン大統領に対し、米国と欧州の同盟国はウクライナに対し一段の防衛力を提供すると同時に、この地域のNATO同盟国を強化する意思があると「直接的、かつ率直に」伝えたと明らかにした。
ロシア大統領府によると、プーチン氏は現在見られている緊張の全ての責任をロシアに問うことは間違えていると指摘。NATOはウクライナの領土を「開発」しようとしていると苦言を呈した上で、NATOの東方不拡大を巡る信頼のおける法的な保証を求めた。このほか、攻撃システムをロシアの近隣国に配備しない保証も求めた。
米ホワイトハウスによると、バイデン大統領は ロシアのウクライナにおける行動に対し深い懸念を表明。声明で「バイデン大統領は、ロシアによるウクライナ周辺への軍事増強を巡る米国、および欧州の同盟国の深い懸念を表明し、米国と同盟国は軍事エスカレーションの際は強力な経済措置やその他の措置で対応すると明確に伝えた」とした。
その上で、ウクライナの主権と領土保全に対する支持を改めて表明し、ロシアに対し緊張緩和と外交への復帰を呼び掛けた。
ホワイトハウスによると会談は約2時間に及び、両首脳は米ロの「戦略的安定対話」などについても協議。両首脳は今後も連絡を取り合うことで合意し、共に対面形式での会談の実現させたい意向を示した。
米ロ首脳会談を受け、米国と独仏英伊の5カ国首脳は電話会談を行い、ロシアのウクライナに対する「攻撃的な」行動に対し警戒を続けるとの見解で一致。仏大統領府は「5カ国首脳なウクライナの主権を保証し、安定と安全を確保するために強力する決意を改めて確認した」とし、「ロシアがウクライナに対して取る可能性のある攻撃的な行動を引き続き警戒する」とした。
この記事に関連するニュース
-
ウクライナに1550億円軍事支援=米、長距離ミサイル供与
時事通信 / 2024年4月25日 6時9分
-
日米首脳会談、同盟は「強固でグローバル」 防衛協力に重点
ロイター / 2024年4月11日 5時44分
-
中ロ、ユーラシアの安保協力深化を協議へ NATOけん制
ロイター / 2024年4月9日 21時45分
-
トランプ前大統領が内々に語る「ウクライナ終戦」の秘密計画...日本にも危機が及ぶ「戦争の終わらせ方」
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月9日 17時31分
-
米中首脳が電話会談、台湾・ウクライナ情勢や貿易慣行巡り協議
ロイター / 2024年4月3日 8時10分
ランキング
-
1真榊奉納を「断固非難」=ロシア
時事通信 / 2024年4月25日 21時22分
-
2新防衛戦略の策定提案へ=「欧州、属国集団にあらず」―仏大統領
時事通信 / 2024年4月25日 22時43分
-
3豪雨被害で死者200人超 アフリカ東部タンザニアなど
共同通信 / 2024年4月26日 9時15分
-
4米国、ニジェールから軍撤退を表明(ニジェール、米国、ロシア、中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月26日 1時50分
-
5焦点:トランプ氏政治集会の舞台裏、聴衆はなぜ熱狂するか
ロイター / 2024年4月26日 12時59分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください