日本株、なお魅力的な投資対象 年初来の株高でも=市場関係者
ロイター / 2024年4月18日 0時42分
[17日 ロイター] - 日本株が年初来で大幅に上昇しているにもかかわらず、投資対象としての魅力は失われていないとの見方が市場に広がっている。なお魅力的なバリュエーションなどを背景に一段高が見込まれるためだ。
日経平均は3月に史上最高値を更新したが、それでもなお日本のコーポレート・ガバナンスの改善に支えられた収益やマクロ的なファンダメンタルズ(基礎的条件)が引き続き楽観的な見方を支援しているという。
JPモルガンアセットマネジメントの日本株ポートフォリオマネジャー兼カントリースペシャリストの坂井美智子氏はロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラムで、日本市場の株価収益率(PER)は過去15年の平均をわずかに上回っているに過ぎないとし、さまざまな好材料を全て織り込み済みとは言い難いとの見解を示した。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の最新のファンドマネジャー調査によると、日本はアジアで「注目の市場」であり、回答者の大半は今後12カ月間に日本からプラスのリターンが得られると予想している。
坂井氏は、日本が数十年続いたデフレ期を終えようとしている兆候は大きな転換点とし、「ボトムアップ」投資の重要性を強調。日本における自動化、ヘルスケア、保険、自動車の各分野を成長に向けた有望な機会と捉えているとした。
コムジェストのポートフォリオマネジャー、リチャード・ケイ氏は、日本は生まれ変わりにおける黎明(れいめい)期の段階にあると言及。国内投資家が市場に戻りつつあり、日本では大きな変化が起こっているとした。
また、自身の投資戦略は、独自の技術を持ち、アジアに対するエクスポージャーがあり、国内で変革のストーリーを持つ企業に重点を置いているとし、これらの企業は長期的な持続可能性に裏付けられていると語った。
アムンディ・インベストメント・インスティテュートのシニア新興市場ストラテジスト、クレア・ファン氏は、これまでの株高は大型輸出株が牽引してきたが、今後はバリュー株、中小型株、国内向けビジネスを手掛ける企業に広がると予想。日本には高齢化や慢性的な需要不足など構造的な課題が依然として残っているが、これを理由に日銀は緩和的な金融情勢をより長期にわたり維持するだろうと述べた。
この記事に関連するニュース
-
焦点:利下げに向かう欧州、動けないFRB 乖離拡大で市場は転換点に
ロイター / 2024年5月10日 14時21分
-
焦点:米国市場、FOMC後も動揺続く恐れ 指標の注目度高まる
ロイター / 2024年5月2日 16時52分
-
S&P500は下値を探る?為替差益で円建て米国株式は最高値を更新(香川睦)
トウシル / 2024年5月2日 7時45分
-
焦点:揺れる米国市場、運用会社は欧州・新興国への資金避難検討
ロイター / 2024年5月1日 18時5分
-
焦点:国内生保、24年度の円債は「純投資」目線に 環境改善や規制対応一巡で
ロイター / 2024年4月25日 16時8分
ランキング
-
1飲むヨーグルトが「乳酸菌バブル」でジリ貧の理由 市場は逆転寸前、かつての人気を取り戻せるか
東洋経済オンライン / 2024年5月19日 7時20分
-
2消えゆく「回転レストラン」…80年代には全国50店→再開発・老朽化で数店舗に
読売新聞 / 2024年5月18日 15時0分
-
3東京から新幹線…「新神戸」よりも、一駅先の「西明石」まで買った方がおトク!? JR往復割引「601キロ」のカラクリ
まいどなニュース / 2024年5月19日 8時2分
-
4「定年コロリ」という言葉も…長年のシフト勤務が〈睡眠の質〉や体に及ぼす影響は?【スタンフォード大教授が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月18日 17時15分
-
5農林中金が1兆円規模の増資検討…米金利高で外債の含み損拡大、5000億円赤字の見通し
読売新聞 / 2024年5月18日 23時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください