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インドネシア中銀、予想外の利上げ 通貨支援へ「先を見越した」決定

ロイター / 2024年4月24日 19時11分

 4月24日、インドネシア中央銀行は、政策金利を予想外に引き上げた。写真は同行のロゴ。2019年1月、ジャカルタで撮影(2024年 ロイター/Willy Kurniawan)

Gayatri Suroyo Fransiska Nangoy

[ジャカルタ 24日 ロイター] - インドネシア中央銀行は24日、政策金利を予想外に引き上げた。リスク回避ムードや米利下げ後ずれ観測から4年ぶりの安値に沈んだ通貨ルピアを支援する。

政策金利の7日物リバースレポ金利を0.25%ポイント引き上げ6.25%とした。2016年に主要政策金利に位置付けて以来最高水準となった。

ロイターのエコノミスト調査では利上げを予想したのは35人中6人だけで、残りは据え置きを予想していた。

翌日物預金金利と貸出金利も0.25%ポイント引き上げ、それぞれ5.50%と7.00%とした。利上げは昨年10月以来。

会見したペリー・ワルジヨ総裁は「世界経済悪化のリスクに備えてルピア相場の安定を強化することが今回の利上げの狙いだ」と説明した。

「先を見越した」政策決定は世界的なエネルギー価格と食料価格の上昇による国内への影響を緩和し、インフレ率を目標範囲内に維持することも目的としていると述べた。

中銀の発表を受けルピアは上昇。0850GMT(日本時間午後5時50分)現在、1ドル=1万6150ルピアで取引されている。

ワルジヨ氏はルピア相場について、第2・四半期に1ドル=1万6200ルピア前後で安定的に推移した後、第3・四半期に1万6000ルピア、第4・四半期までに1万5800ルピアへ上昇すると予想した。

ルピアは一時、20年以来の安値となる1万6200ルピアまで下落しており、中銀がルピア防衛の介入を実施していた。

ワルジヨ氏は、米連邦準備理事会(FRB)が12月に0.25%ポイントで利下げを開始するというのが中銀の基本予測だと話した。しかし利下げが25年にずれ込むリスクがあるとした。2カ月前の時点ではFRBが24年後半に合計0.75%ポイント利下げすると見込んでいた。

ワルジヨ氏はまた中東における紛争の激化は限定的で、エネルギー価格は緩やかに上昇するとの見通しを示した。

バハナ・セキュリティーズのエコノミスト、サトリア・サンビジャントロ氏は今回の利上げについて、「利回り格差が縮小し、インドネシアの金融収支が改善し、最終的にルピアの圧力を緩和する」との見方を示した。来月も0.25%ポイント利上げすると予想した。

トリメガ証券のアナリストは、ルピア安を抑制するためにインドネシア中銀はタカ派的な姿勢を維持する必要があると述べた。

3月のインフレ率は前年比で7カ月ぶりの高水準だったが、中銀の目標レンジ(1.5─3.5%)の中間値付近にとどまっている。

ワルジヨ総裁は今年の総合インフレ率が目標レンジ内で推移すると予想。コアインフレ率は制御されていると指摘した。

中銀は今年の経済成長予測を4.7─5.5%で据え置いた。昨年の実績は5.05%だった。

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