排出量実質ゼロ、実現にははるかに多くの支出必要=マッキンゼー
ロイター / 2022年1月25日 15時13分
1月25日、マッキンゼーは、温暖化ガスの排出量を実質ゼロにするためには、世界の企業が現在生み出している利益の半分を毎年追加で支出する必要があると指摘した。写真は同社のロゴ。パリで2019年5月に撮影(2022年 ロイター/Charles Platiau)
[25日 ロイター] - コンサルタント会社マッキンゼーはエネルギー転換に関する報告書を発表し、温暖化ガスの排出量を実質ゼロにするためには、世界の企業が現在生み出している利益の半分を毎年追加で支出する必要があると指摘した。
同社の推計は他の試算よりもはるかに大きいが、こうした投資は利益をもたらす可能性があるとした。また取り組みが不十分な場合の長期コストは大きくなると警告した。
マッキンゼーによると、2050年までに排出量実質ゼロを達成するには、エネルギーと土地利用システムのための物理的資産に約275兆ドル、年間平均9兆2000億ドルの支出が必要になる。これは現在の支出に年間3兆5000億ドル上乗せしなければならない。
「増加分は20年の世界の企業利益の半分、税収総額の4分の1、家計支出の7%にほぼ相当する」としている。
累計の支出額は21年から50年の世界生産の約7.5%に相当する。21年にロイターが実施したエコノミスト調査では毎年2─3%が必要としていた。
マッキンゼーはこの違いについて、家庭、企業、農業、林業による支出に加え、排出量の多い化石燃料車などへの継続的な支出を幅広く考慮しているためと説明した。
「必要とされる支出は大きく、資金調達も確立されていないが、多くの投資は有利なリターンをもたらす。単にコストと見なすべきではない」と指摘した。
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