社内の「知らない」をなくす! KDDIのモータースポーツへの取り組みは内部の認知向上から
ASCII.jp / 2024年5月8日 12時0分
トップからエントリーまで 様々なモータースポーツを支援するKDDI
日本の通信事業者であるKDDI。モバイルではauブランドで知られているが、モータースポーツを積極的に支援していることはあまり知られていない。
国内最高峰のレース「SUPER GT」では2016年から36号車「au TOM'S GR SUPRA」をスポンサードしており、様々な分野に出資しているKDDIの中で、唯一「au」を冠したチーム名だったりする。KDDIとSUPER GTの関わりは長く、1999年にはSUPER GTの前身である「全日本GT選手権」に「cdmaOneセルモスープラ」を走らせている(ドライバーは木下隆之&近藤真彦)。
また昨年は、ラリージャパンのオフィシャルパートナーになり、今年のラリージャパンは現段階で未定だが、入門カテゴリー「TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge(TGRラリチャレ)と「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup(86/BRZレース)」のオフィシャルパートナーに就任している。
ただスポンサーをするだけでなく、応援シートやファンイベントの実施をするのがKDDIの特徴で、広くファンを増やしたい、KDDI(au)の取り組みを知ってもらいたいからと担当者は話してた。昨年はSUPER GTでチャンピオンになったこともあり、年末のファンイベントは満員御礼で盛り上がりは最高潮だった。
KDDIのモータースポーツへの取り組みは順調に見えるが、昨年お話を聞かせてもらったときには「外部はともかく、内部(社内)でモータースポーツ活動を知らない人がいます。まずは社内のクルマ好きを取り込んでいきたい」と話していた。約1年ほど経って、効果のほどはどうだったのだろうか? SUPER GT 第2戦でKDDIの佐伯氏に再度お話を聞いた。
モータースポーツのこと、まずは社内から知ってもらいたい
佐伯氏「昨年はチャンピオンになったこともありますが、ファンシートを3回実施し、年末のファンイベントにはたくさんの人が来てくれて、ファンエンゲージメントはかなり増えたと思います。ただ、社内でこの活動を知っている人が少ないので、社内のコミュニティーを作ったんです。現在は300人を超える社員が登録してくれています」
社内での認知向上、インナーブランディングを目的に、2023年の6月にMicrosoftのTeamsにて立ち上げたという。たしかにKDDIほど大きな企業だと、隣の部署ですら何をやっているのかわからない、という場合もある。だが、国内最高峰のレースでメインスポンサーのチームがチャンピオンになっているのを知らないのは、非常にもったいないこと。
佐伯氏「どんなグッズが欲しいか、どんなことをやったらいいかなど、意見交換もそこでしています。社内にそういう道筋を作ることで、外向きの情報発信もしやすくなるんじゃないかと。あとファンシートへの参加者も300人のうちの1割くらいは来てくれるようになりましたし、社内で販売しているチケットが売れるスピードもかなり速くなりました」
昨年から蒔いた種が徐々に花開いていってるようだ。そして、今年はさらにLX(Life Transformation)の軸として、スポーツエンタメを強くしていきたいと意気込む佐伯氏。
佐伯氏「未来人財の育成も考えていて、SUPER GTをトップとしてエントリーカテゴリーも支援していきたいと思い、今年からTGRラリチャレと86/BRZレースも支援させていただいてます」
富士スピードウェイに限ればほぼ5Gのエリアになった
KDDIは通信事業者なので、もちろん通信環境の向上も命題。サーキットは電波が悪いというイメージがあるが……。
佐伯氏「たとえばココ、富士スピードウェイだと、今年はほぼ全域5GのSub 6が入るようになりました。場所によってはミリ波も繋がります。ほかのサーキットでアンテナの確保が難しい場合はStarLinkを使うなどして、お客さんが繋がらないということをなくそうと動いています」
たしかに以前と比べると圧倒的に電波が繋がるようになったと実感する。昔のサーキットは5Gどころか3Gすら入らないところも多かった。今は4Gであれば、ほぼ全部の主要サーキットでau回線は不満なく繋がるようになった。
ファンイベントも社内コミュニティーも 施策の効果は出つつあり参加者も増えてきた
最後に、昨年からの施策で実感できるほどの効果はあったのかを聞いた。
佐伯氏「以前はコロナ禍もあったので2022年くらいまではファンシートは年2回でしたが昨年から3回の実施で500人以上が参加いただいてます。年末のファンイベントも2022年はGINZA 456での開催だったので多くの人を呼べなかったのですが、2023年は会場を広くしたんですが200人のキャパに400件の応募がきました。あと、社内コミュニティーでもモータースポーツ関連のニュースが出ると“そういやこんなことがあったらしいじゃん”と声をかけてもらえるようになりましたね。社内のクルマ好きも“クルマ好きって言っていいんだ!”とばかりに積極的にコミュニケーションを取るようになっています」
今後、さらにファンが楽しめるコンテンツを提供する予定とのことで、モータースポーツを積極的にサポートするKDDIに期待したい。
なお、今回の富士のレースで36号車は46kgのウェイト(ハンデ)を背負いながら、11番手スタートの4位フィニッシュと上々の結果で終わった。前戦は優勝しているので、シリーズランキング首位は変わらず。KDDIもレースも速いだけでなく、強いのだった。
この記事に関連するニュース
-
テインから『トヨタGAZOOレーシング GR86/BRZカップ 2024』プロフェッショナルクラス指定車高調「MONO RACING SPEC R」の販売が開始
レスポンス / 2024年5月11日 20時0分
-
KYOJO CUPチャンピオンが北米GR CUPへ挑戦
@Press / 2024年5月9日 10時30分
-
サーキットがライブハウスに変身!? 80年代を彷彿させるバブリーな衣装を身に纏って荻野目洋子とDJ KOOがライブを開催!
くるまのニュース / 2024年5月7日 5時50分
-
2024 AUTOBACS SUPER GT Round2 FUJI GT 3 Hours RACE ゴールデンウィークスペシャル
PR TIMES / 2024年4月29日 12時45分
-
国産5社が今年も“共挑”!? クルマづくりが更に進化する! 普通のレースと違う未来への挑戦も!? イマ注目すべき「スーパー耐久」とは
くるまのニュース / 2024年4月22日 15時40分
ランキング
-
1「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
ねとらぼ / 2024年5月18日 7時30分
-
2「Lenovo LOQ 15IRX9」レビュー、17万円で最新パーツ搭載・フルHDゲームを快適に楽しめるゲーミングノートPC
マイナビニュース / 2024年5月19日 8時0分
-
3ダイソーで110円の「スマートフォンレンズセット」を半信半疑で試してみる 「魚眼」は実用可能
ITmedia Mobile / 2024年5月19日 11時30分
-
4Google、Android上でChrome OSを試験的に実行中
マイナビニュース / 2024年5月19日 17時15分
-
5『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博がXで怒り 立て続く“誤配”で「三度目です」「次はもう知らん」
ねとらぼ / 2024年5月18日 16時57分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください