マウンテンキャビアエキスに含まれる「アシル化フラボノイド配糖体」世界で初めてその化学構造を明らかにし、共同で特許を出願
Digital PR Platform / 2024年4月19日 20時5分
近畿大学薬学総合研究所(大阪府東大阪市)教授/アンチエイジングセンター長 森川敏生を中心とする研究チームと、機能性原料メーカーのオリザ油化株式会社(愛知県一宮市、代表取締役社長:村井弘道、以下 オリザ油化)は、日本では「トンブリ」として親しまれ、見た目や食感が魚卵のキャビアに似ていることから英名では「マウンテンキャビア」、和名の別名として「畑のキャビア」と呼ばれている植物マウンテンキャビアのエキスから、新規成分である「アシル化フラボノイド配糖体※1」 「Kochiaflavonoside(コキアフラボノサイド)A,B,C」を発見し、共同研究によってその化学構造を世界で初めて明らかにしました。また、その新規成分が、血糖値低下を阻害する酵素DPP4※2 の働きを抑制することを発見し、共同で特許を出願しました。
【本件のポイント】
●マウンテンキャビアエキス※3 から新規成分であるアシル化フラボノイド配糖体「Kochiaflavonoside A,B,C」を世界で初めて発見
●アシル化フラボノイド配糖体が、血糖値低下を阻害する酵素の働きを抑制することを発見し、特許を出願
●マウンテンキャビアエキスの血糖値上昇抑制作用メカニズムの解明に期待
【本件の背景】
マウンテンキャビアは、日本では「トンブリ」、中国医薬では「地膚子(ジフシ)」として親しまれており、見た目や食感がサメの魚卵であるキャビアに似ていることから、英名では「マウンテンキャビア」、日本でも別名として「畑のキャビア」と呼ばれています。キャビアの代用品として料理に使用することもあり、ベジタリアンやヴィーガンの方も安心して楽しめる食材です。
オリザ油化は、マウンテンキャビアエキスにこの2つの要素を組み合わせて「VegCaviarTM(ベグキャビアTM)」と命名し、国内外の食品メーカーに販売しています。このエキスは、主な有効成分としてmomordin(モモルジン)Icを含有しており、一般的な血糖値コントロール素材では抑制することができないブドウ糖の吸収を抑制することができます。
【本件の内容】
近畿大学薬学総合研究所教授/アンチエイジングセンター長 森川敏生を中心とする研究チームとオリザ油化は、共同研究によって、マウンテンキャビアエキスから新規成分アシル化フラボノイド配糖体「Kochiaflavonoside A,B,C」を世界で初めて発見するとともに、その化学構造を明らかにしました。
また、アシル化フラボノイド配糖体「Kochiaflavonoside A,B,C」の作用を確認するために、食後の血糖値低下を阻害する酵素であるDPP4の阻害活性を検証した結果、アシル化フラボノイド配糖体「Kochiaflavonoside A,B,C」は、いずれもDPP4の働きを抑制することが明らかになりました。この結果から、アシル化フラボノイド配糖体「Kochiaflavonoside A,B,C」には、食後の血糖値低下機能を維持する作用があることが期待されます。近畿大学とオリザ油化は、本研究結果をもとにした特許を共同で出願しました。
これらの研究成果を基に、今後、マウンテンキャビアエキスの血糖値上昇抑制作用メカニズムの解明や、健康食品や機能性表示食品の素材としてのマウンテンキャビアエキスのエビデンス構築も期待されます。なお、成分名「Kochiaflavonoside」は、マウンテンキャビアの学名"Kochia scoparia"にちなんで命名しました。
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