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昆夏美・大原櫻子・海宝直人・村井良大が「この世界の片隅に」のミュージカル版で共有する悩みと喜び、切磋琢磨の日々!【若林ゆり 舞台.com】

映画.com / 2024年5月8日 13時0分

大原:これは、すずが居場所を探す物語ですし、そこはみなさんが共感できると思います。

昆:すずさんが、すずさんだけじゃなくてそこに生きている人たちが、家族と繋がったり、誰かを「信じてもいいんだな」と思えたり。そういう些細な幸せが確かにあるからこそ、それを一瞬にして吹き飛ばしてしまうのが戦争なんだなということを改めて思います。人が亡くなって、こんなに辛い思いをしてばかり……を押し出すカラーじゃないところが、いままでの戦争のお話を題材にするものとの違いかな、と。

大原:戦争ものというと、白、黒、灰色みたいな印象だけど、この作品は柔らかい黄色、ピンク、ブルーみたいな、ほんとにあったかい色をしているから。もちろんグッとくる、辛い気持ちになる瞬間もあるんですけど、観終わった後、お客さんが明るく前向きな気持ちで帰っていただける作品には絶対なると思うんです。

村井:今回、ツアーの最後に広島での公演があります。「広島の方々は大変な目に遭われましたよね。私たちはその気持ちをしっかりと受け止めて、大切に演じます」というのはもちろんそうなんですけど、だからと言って、「かわいそうでしたね」という気持ちで演じてはいけないと思うんです。当時の人たちは、どんなに辛いときでも、前を向いていくエネルギーをもっていただろうし、それは絶対に内側から出てくるものじゃないですか。原作でもその力強さを感じます。舞台を通してそのエネルギーを表現できれば、お客さんたちは辛い状況でも、「明日からまた頑張ろう」と思えるんじゃないかなと。戦争を描いた作品だからといって、悲しい苦しい辛い一辺倒になってはいけないとすごく思います。

大原:戦争ものが苦手な方は、それこそ苦しみの声とか、人が叫んでいる声とか、見たくない光景とかを多分想像されていると思うんです。でも、この作品はそういうものじゃない。最後に「記憶の器」という曲があるんですけど、すずは「私の居場所はここ。なぜなら大切な人やものの記憶を消さないように、ここで生きていくしかない」と言ってその歌を歌うんです。それは、まさに私たちが今回やる意味にも繋がると思っていて。

大原:忘れてはいけない記憶を、日本の歴史を、エンタテインメントによって伝えたい。戦争ものは苦手だという人も苦手じゃなくなる、「見に来てよかったな」と絶対に思える作品。明るい、前向きな気持ちになって帰ることができる作品だと思うので。決して戦争だけじゃなく、例えば大切な人を失ったり、何か辛いことがあったりした方の心も救われる作品になると思います。お芝居は心の治療というのも聞いたことがあるので。普遍的に、いま生きている人の心を救えるような作品になると思うので、是非、見に来てほしいなと思います。

 ミュージカル「この世界の片隅に」は5月9日から30日まで東京・日生劇場で上演される。その後、北海道、岩手、新潟、愛知、長野、茨城、大阪で公演し、最後には物語の舞台となった広島・呉市で千秋楽を迎える予定。詳しい情報は公式サイト(https://www.tohostage.com/konosekai/)で確認できる。

 5月11日に放送される音楽番組「ミュージックフェア」(フジテレビ系/午後18時~)では、昆、大原、海宝、村井のほか、ミュージカル「この世界の片隅に」のアンサンブルキャストが出演し、同作のスペシャルメドレーを披露する。

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