1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 政治

ニュース裏表 安積明子 GW明け、目まぐるしい「政局」の幕開けか まずは都知事選…そして自民党総裁選、各党の態度や戦略には「変化」も

zakzak by夕刊フジ / 2024年5月8日 15時30分

国会での与野党攻防も激しさを増していく(夕刊フジ)

大型連休が明けて、政局があわただしく動き始める。岸田文雄首相(自民党総裁)の再選が焦点の自民党総裁選を9月に控え、まず注目すべきは、7月の東京都知事選だ。

「政治とカネ」の問題で、国民世論は岸田政権に強く反発している。首都・東京で存在感を発揮してきた小池百合子都知事の「3選」は、政局のポイントになりそうだ。

だが、「日本初の女性首相」が悲願で、「救世主」のような国政復帰を念頭に動いてきたとされる小池氏は、厳しい局面だ。

岸田政権への国民の〝審判〟となった衆院補選(4月28日投開票)では、東京15区で作家の乙武洋匡氏を推したものの、9人中5位に沈んだ。

小池氏は、4月10日発売の文藝春秋で「学歴詐称疑惑」が再燃して大逆風となった。ただ敗北には、さまざまな要因が絡んでいる。まずは候補者の知名度を頼りにする〝空中戦〟に傾き、十分な戦略がなかったことだろう。

組織力の面で、頼りは強力な〝地上戦〟を展開する公明党だった。だが、その中核たる支持母体「創価学会」の女性部が、乙武氏の過去の女性スキャンダルを嫌った。

衆院補選前哨戦の目黒区長選(4月21日投開票)では小池氏の支持した候補が敗北した。危機感を持った小池氏は公明党にテコ入れを要請したが効果は薄かったようだ。

もっとも小池氏だけが読み違えたわけではない。2年前の参院選に続き「小池氏と組む」という戦略ミスを犯した国民民主党は、衆院東京15区補選でいち早く独自候補を擁立しながら、すぐに出馬を取り消し、騒動に発展した。

各党の態度や戦略には、変化もうかがえる。

公明党は、自民党が衆院補選で唯一、公認候補を擁立した島根1区でも、十分に動かなかった。自民党〝全敗〟も予想された危機なのに、公明党の山口那津男代表は、応援に入らなかった。

公明党は、創価学会の組織高齢化などの変革期にあり、選挙戦略や他党への距離感を変化させつつある。それが垣間見られたのが、昨年10月の衆院長崎4区補選だ。

自民党公認の金子容三氏に対し、公明党が推薦を出したのは告示日前日だった。金子氏と、父で農水相や県知事などを務めた原二郎氏は、その直前、福岡市の創価学会重鎮を訪ね、深々と頭を下げたという。これを受け、公明党はようやく「動いた」のだ。

金子氏は約7000票差で勝利。推薦の見返りは、次期衆院選で、公明党側に1万票の比例票を回すことだという。

今後、公明党の「言い値」はよりシビアになるのか。次期衆院選で自民党は議席を激減させ、「自公での政権維持が困難」との予想から、日本維新の会の連立入りも噂される。だが、大阪府や兵庫県で日本維新の会は公明党に対立候補を立てている。

各党のパワーバランスは、目まぐるしく動きそうだ。 (政治ジャーナリスト・安積明子)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください