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医者が脳梗塞で失語症に…どんなリハビリで回復できるのか?【正解のリハビリ、最善の介護】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年5月8日 9時26分

■「患者の心がけ」で回復の運命は決まる

 よりよく障害を回復させるためには、私の著書で説明している「患者の心がけ」が必要です。Cさんが一番必要としたのは、「自分の障害の評価」と、「改善した変化の説明」でした。今日は何が改善したか、そして何が改善してないかを教えてもらうと、自分が今日何を頑張ればいいか明確になるためです。こうした状況下でCさんは何を考え、何を決意したのでしょうか。

 発症翌日、Cさんは目が覚めた時には「失語症は気のせいだった」と思いました。しかし、「あ、い、う、え、お」しか唱えることができず、脳梗塞によって失語症になったことを自覚しました。そこで、「脳の可塑性」を信じて、失語症のリハビリに必死で取り組もうと決意しました。

 ただ、五十音表を思い浮かべても、カ行以降の文字が浮かびません。そんな状況を受け、Cさんは母音の重要性を理解できていたことからア行の次はカ行と考え、「かあ~、きい~、くう~、けえ~、こお~」と唱えて学習したのです。そうやってカ行が唱えられるようになったらサ行、サ行ができるようになったらタ行と、五十音表を思い浮かべながら学習を続けました。

 また、家族の名前を唱える学習にも取り組み、さらには医師の仕事で使う「心雑音あり」「心雑音なし」という言葉も言えるように学習しました。

 次回、回復を目指すCさんが発症3日目以降にどんなリハビリに取り組んだのか、順を追ってお話しします。

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