大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月23日 10時54分
松井(右)と大谷(C)ロイター/USA Today Sports
大谷のこだわりは野球だけ
「こだわり、じゃないですかね。野球だけにこだわる大谷に対し、松井は他にもこだわりがあったように思う」
こう言うのは米紙コラムニストのビリー・デービス氏だ。
大谷翔平(29=ドジャース)が、日本時間22日のメッツ戦でメジャー通算176本塁打となる5号2ランを放ち、松井秀喜が持つ日本勢最多本塁打記録を更新した。この2人のメンタリティーの違いを、デービス氏は「こだわり」とみているのだ。
「大谷のこだわりは野球だけです。ニューヨークに行っても、ホテルと球場以外にいたことがないというのですから。そこへいくと松井は、例えば食べ物やコーヒーなどの嗜好品にも強いこだわりがあった。オフに帰国する大きな楽しみは新鮮な魚介類を食べることだったし、コーヒーに関しては豆や入れ方にまで凝っていましたから」(デービス氏)
同じ日本人の長距離打者ながら、2人の考え方やスタンスの違いは「こだわり」に限らない。それは球団選びやプレースタイルにも表れている。
松井がヤンキースを選んだ理由は、「(ファンやメディアも含めて)厳しい環境にいた方が自分は力を発揮できる」からだ。巨人時代は遅刻の常習犯、米球宴にも遅刻したほどだけに、シビアな場所でこそ自分を律することができると判断したのだろう。
「勝利のためにプレーすることが結果として自分の成績につながる」と、チームの勝利を何よりも優先した。そこには自己犠牲の精神というか、慎み深さがあった。
2003年、本拠地のヤンキースタジアム1号となった満塁本塁打は「犠飛狙いで高めのボールに目付けをした結果」だった。
ヤンキース4年目の06年5月、左翼守備で左手首を骨折。巨人時代から続いていた連続試合出場記録が「1768」で途切れたときには、「チームに迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪したことが話題になった。
懸命にプレーした結果のケガ、自分に非があるわけじゃないのに、なぜ謝る必要があるのかとニューヨークメディアに報じられた。
根底にあるのは二刀流をこなし、かつチームが勝つこと
そこへいくと大谷は個人主義に徹している。最初にエンゼルスを選択したのは、東海岸に比べて球団もファンもメディアも気候も穏やかだから。当初はメジャーで二刀流を貫くことが最優先、自分のパフォーマンスを長い目で見てもらう必要があったのだ。
二刀流として頂点を極めると、「ヒリヒリした9月を過ごしたい」と思うように。10年総額1000億円超のプロスポーツ史上最大の契約で、11年連続プレーオフに進出中のドジャースに移籍した。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり【大谷翔平「二刀流の血脈」自信と気質とアタマ編】#5
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月13日 14時0分
-
番記者が振り返る、大谷「エンゼルス」選択の妙 二刀流実現の「軌跡」と大谷が目指したもの
東洋経済オンライン / 2024年5月4日 13時40分
-
ゴジラはつらいよ…「長嶋茂雄DAY」で白羽の矢 ミスターからも阿部監督からも引っ張りだこ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月4日 10時0分
-
大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月24日 14時0分
-
大谷翔平、メモリアル176号は130m完璧2ラン 米実況が発見「右翼手は動きすらしない!」
THE ANSWER / 2024年4月22日 6時1分
ランキング
-
1宮田笙子、NHK杯13年ぶり3連覇で初五輪切符 岸里奈、岡村真、中村遥香が五輪代表決定
スポーツ報知 / 2024年5月18日 16時12分
-
2レーバークーゼンが歴史的快挙!ドイツ1部史上初シーズン無敗優勝達成 クラブ初の“欧州3冠”へ弾み
スポニチアネックス / 2024年5月19日 0時28分
-
3巨人・坂本勇人「いい感じで打てました」 “ミスター超え”187度目猛打賞
スポニチアネックス / 2024年5月18日 19時32分
-
4「やっぱ持ってる」大谷翔平、“記念日”に自ら祝砲!「日本も早くしないとな。アメリカに先越されとるで」
スポーツ報知 / 2024年5月18日 13時56分
-
51014億円男・大谷翔平が生んだ“今季最高”の光景 米国でも話題沸騰「大金が支払われた理由」
THE ANSWER / 2024年5月18日 19時33分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください