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「人生をまっとうしたな」って思いたいから…岩城滉一が〈人生から除外〉したことと、一歩を踏み出すのが怖いあなたへ伝えたいこと

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月5日 11時15分

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「定年退職して時間ができたけれど、何をしていいかわからない」 「趣味を探せっていうけれど、どうすればいいの?」 「急に第二の人生って急に言われても戸惑う……」 そんなふうに感じている人も少なくないのでは? そんな悩める大人たちにぴったりの映画『ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春』(久万真路監督)が5月10日(金)に公開されます。まったく泳げなかったけれど、友人の誘いで水泳教室に通い始めて大きな一歩を踏み出す主人公・健二を好演している岩城滉一さんにお話を伺いました。

「やりたい!」と思ったらもう体が動いてる

――定年退職し、認知症だった愛妻を看取り、自身も物忘れなど体の衰えを感じてきた健二は水泳教室に通い始めます。全く泳げない健二にとっては勇気ある第一歩ですが、岩城さん自身もそんな経験はありますか?

岩城滉一さん(以下、岩城):一歩を踏み出せば新しいことが身に付いたり見たことのない世界を見られるんですよね。僕はアメリカに行って飛行機の免許を取ったんですけれど、飛行機をひっくり返して後ろ向きに見たら地球ってどんなふうに見えるのかな? って思ったんです。そんなのなかなか味わえないですよね? 僕はアクロバット飛行をやりたかったんだけれど、「重力ってこんなふうにかかるんだな」とか体験してわかったことがたくさんあった。

新しいことに挑戦するってそういうことだと思うんです。別に大きくなくても派手でなくてもよくて、どんなことでもいいんだけれど。体験や経験がどんなふうに自分に入ってくるのかっていうのはやってみないとわからないことだから……。だから楽しいんだよ。

――「一歩踏み出すのが怖い」「今さら挑戦なんて遅いのでは?」と躊躇している人もいると思うのですが、岩城さんからアドバイスはありますか?

岩城:それはね、言葉とかアドバイスじゃないと思うんだよね。その人が本当にやりたいかどうかの問題で……。一歩踏み出さない人って本当はやりたくないんだよ。僕は何かをやりたいって思ったら、次の日には詳しい人とか知人に電話してやっちゃってます。

「やりたい」ことをやるために岩城滉一が人生から”除外”したこと

――副題に「二度目の青春」とありますが、岩城さんはこの先、どんなふうに生きていこうと思っていますか?

岩城:「これやりたい!」ってなったら、「危ない」とか「辛い」とか「悲しい」とか、そういうことは一切、除外だね。まあ具合が悪くなって死んじゃうかもしれないけれど、それはそれで自分の人生なんだって。「自分の人生をまっとうしたな」って思えればそれでオッケーだと思います。だから、話が戻ってしまうけれど、やりたいことがあったらやらないともったいないなって僕は思う。

――これは年齢や世代関わらずだと思うのですが、そもそも「やりたいことがわからない」っていう声も聞きます。

岩城:もしかしたら、今まで一生懸命働いてきて自分の中でやりたいことについて、あまり考えられなかったのかもね。一生懸命生きてきたんだよね、きっと。でも、今は昔と違って退職してからの人生も長いから……。そういうのを考えると、「あ、これやっててよかったな」って思えるものが1日でも早く見つかるといいよね。

「まずは興味を持ってみる」から始める

――好きなことややりたいことを見つけるためのヒントってありますか?

岩城:興味を持つってことじゃないの? 僕はさ、例えばテレビでレースをやっているのを見て、「これ速いな、何百キロ出てるんだろう?」「何百キロも出るのってどんな体感なんだろ?」「周りの人にはどんなふうに見えているんだろう?」って、疑問が次から次へとわいてくる。そういうところから入るって結構あるんじゃないかな。

「興味を持つ」ってことにつきると思うよ。「大谷翔平はすごいけれど、野球ってそんなに魅力があるものなのかな?」と思ってキャッチボールからやってみるとか。

――日常の何気ないところに興味のタネって広がっているんですね。

岩城:僕らの時代には、親から「三日坊主はダメだぞ」とよく言われたんです。「柔道をやりたい」「空手をやりたい」と言ったら、「ああ、いいよ。でも三日坊主はダメだぞ」って口酸っぱく言われた。

でも、自分も親になって、子どもが「ピアノを弾きたい」って言ったときに「ああ、いいよ」と言ったんです。「弾かなくなったらどうするの? ピアノがもったいないじゃない」って周りが言ったときに「いいじゃない、それで自分の道がわかるんだから。お金はかかるけど、また働けばいいんだから」って言ったことがあるんですよ。

本を読むのでも絵を描くのでもいいけれど、やってみれば自分が好きかどうか、合っているか合ってないかがわかるじゃない。だから、まずは三日坊主を恐れないで一歩踏み出してほしいなって思いますね。

やっぱり難しく考えちゃダメだよ。いざやってみたら「え? こんなもんなの? 意外といけるじゃん」ってこともあるんだから。自分の中の可能性を少しでも生かさなかったらもったいないし、面白くない。だからまずは一歩踏み出してやってみれば? と思いますね。

<プロフィール> 岩城滉一(いわき・こういち) 1951年生まれ。1975 年に俳優デビュー。以後数多くのドラマ・映画・CM・歌などで活躍。特に『北の国から』の北村草太役は、広く知られる。 俳優以外にも、バイク・車・飛行機・スノーボード・ゴルフ・射撃など、多彩な趣味を持ち、今年は5年ぶりに、自らライダーとしてレース参戦を予定している。 ■映画『ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春』ストーリー 定年退職し、認知症だった愛妻(も看取り、ひとり静かに暮らす福山健二。最近物忘れに不安を覚えめた健二は、残りの人生を、息子家族にも誰にも迷惑かけずに過ごすため、健康維持を意識する。その一つとして、市のコミュニティクラブに参加した健二は、同年代の橋本と出会い、さまざまな場所に出かけ、友好を深めていく。ある日、橋本は水泳教室に健二を誘う。全く泳げない健二は躊躇するのだが、橋本の「出来ない事を出来るようになるのは愉快じゃないですか?」という言葉に後押しされ、参加を決める。その教室には、夢破れ、若くして「残りの日々」を過ごす、香里がコーチとして勤めていた。水泳を大切な「挑戦」であり「目標」だと考えはじめた健二に、次第に変化が訪れーー。

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