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評判・ブランド力・市場シェアも重要だが…投資する企業を見極めるときに「最も重視すべきポイント」【株式投資のプロが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月5日 11時15分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

投資家が企業を評価する際に、その企業が持つ評判やブランド力、市場シェアは重要なポイントとなります。しかし、それ以上に重要なのは「数字」だといいます。その理由を、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が、投資初心者に向けて解説します。

評判やブランド力、市場シェアは重要

顧客から高い評判を得ている商品を提供している企業、そしてそれがブランドとして確立して信頼と実績の象徴となっている企業、さらにそれが高い市場シェアを占めていて他の追随を許さない状況になっている企業は、当然よい企業といえます。

今後も安定的にその事業は継続していくでしょうから、投資をするにも適しているといえるでしょう。

逆に、今ひとつ他社との差別化ができずにどんぐりの背比べのような競争をしている企業に投資をすることには、一定以上のリスクがあるといえます。たまたま好業績の年があっても、常にライバルとの競争にさらされているため、それがいつまで続くかどうかわからないからです。

そのあとに頭ひとつ抜け出して盤石の地位を保つ可能性はもちろんありますが、他社にそれを許してどんどん業績が悪化していく可能性もあります。安定的にその事業が継続するかどうかは、未知数だといえるのです。

もっとも重視すべき点は数字

以上のように、評判やブランド力、市場シェアは重要な点であることは間違いないのですが、投資をする際、それ以上に重要なのは、「数字」ではないでしょうか。

「この会社は顧客から高い評判を得ていて、強いブランド力を持っている」と思う企業があったとしても、それはあくまで自分が見聞きしている範囲内のことであり、実際はそうではないかもしれません。

また、世間の評価というのは変わりやすいので、一時はそう思われていても、やがてそうでなくなる可能性もあります。「高い市場シェア」といっても、その高い市場シェアを占めている商品が主力商品でなく、その企業の全体の利益のなかに占める割合が実は大きくない、ということもありえます。あるいは、そもそも小さな市場で高いシェアを占めているだけで今後の発展性がない、ということもありえるでしょう。

結局、決算書の数字を見てみなければその企業の本質は評価できない、といえるのではないでしょうか。毎年いくらの純利益を稼いでいるか、それに伴うキャッシュの流入もちゃんとあるか、という点がもっとも重要なのです。

株主が利益を得るためには、企業側からの配当や自社株買いといった株主還元が欠かせませんが、それを実現するためには安定的なキャッシュの流入が不可欠だからです。

併せて考えると、まず重視すべき点は「数字」であり、次いで、その素晴らしい数字を出している理由として高い評判やブランド力、市場シェアが備わっていることで、その企業は超優良企業といえるのでしょう。

日本で例を挙げるならば、日本たばこ産業、セブン&アイ・ホールディングス、コマツ、任天堂、ファーストリテイリングなどがそれに該当するのかもしれません。

株価という数字も重要

なお、実際に投資をする際は、決算書の数字とともに、株価という数字も重要であることを忘れてはいけません。決算書の数字がよいうえに高い評判やブランド力、市場シェアを持つ超優良企業は、基本的に株価が割高になっているからです。

将来的な繁栄を織り込んで株価が高くなっているのでしょうが、それが今の時点で妥当な水準なのか、それとも行き過ぎているのかを判断して買わなければ、買ったあとに下がり続けたり、長い間上がらなかったりして、「結局、ほかの株を買ったほうがよかった」ということになりかねませんので、注意しましょう。

そしてそう考えると、「決算書の数字はいいのだけど、評判やブランド力、市場シェアが高くない」という企業が意外な「掘り出し物」となるかもしれません。そういった企業は、外からはうかがいしれない何かを持っているため、安定した業績を上げていると推測できるからです。

そして、配当や自社株買いといった株主還元をする余力は十分にあるでしょうし、それがしばらく続く可能性も高いでしょう。また、そのわりには知名度が高くないため、株価もその企業の実態より割安になっている場合があります。そういった企業を見つけたら、投資をしてもよいのかもしれません。

企業の業績は数字で表現されている

顧客から高い評判を得ている商品を提供している企業、そしてそれがブランドとして確立して信頼と実績の象徴となっている企業、さらにそれが高い市場シェアを占めていて他の追随を許さない状況になっている企業は、当然よい企業といえます。

しかし結局、決算書の数字を見てみなければその企業の本質は評価できない、といえるのではないでしょうか。

併せて考えると、まず重視すべき点は「数字」であり、次いで、その素晴らしい数字を出している理由として高い評判やブランド力、市場シェアが備わっていることで、その企業は超優良企業といえるのでしょう。

なお、実際に投資をする際は、決算書の数字とともに、株価という数字も重要であることを忘れてはいけません。

川合 一啓 株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO

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