イランのライーシー大統領がパキスタン訪問、8つの協力文書に署名(イラン、パキスタン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月26日 1時30分
イランのイブラーヒーム・ライーシー大統領は4月22日にパキスタン訪問し、パキスタンのシャバズ・シャリフ首相らと会談した。
今回の訪問に合わせ、両首脳も参加し、貿易、科学技術、農業、健康、文化、法律・司法などさまざまな分野の8つの協力文書への署名が行われた〔4月22日付イスラーム共和国通信(IRNA)〕。
ライーシー大統領は記者会見で、両国間の関係について、友人であり、兄弟であり、われわれの絆は断ち切れないと表現、両国は経済、政治、商業、文化のあらゆる分野で関係を改善していかなくてはならないとし、こうした交流は両国の利益になると述べた。また、両国の協力の重要性も強調し、経済交流の発展を目標にするという。4月23日付ロイターの報道によると、両国間の貿易総額を今後5年間で100億ドルに押し上げる決定したと述べた。
同大統領はさらに、両国間の関係は2国間、地域的、国際的なあらゆる側面で改善、強化することが可能とし、今回の訪問は関係発展の転換点となる可能性があるとした。
これに対して、シャリフ首相はライーシー大統領を迎えられることを誇りに思うとし、経済交流額を年間100億ドルに増やすという目標を強調、エネルギーを含むさまざまな分野の経済協力の拡大は、両国間の地域的・国際的協力の強化につながると付け加えた(4月22日付IRNA、4月22日付IRNA)。
なお、パキスタン商務省は、2024年第1四半期(1~3月)のイランからの輸入額は前年同期比で16%増加し、2億8,600万ドルになったと発表した(4月22日付IRNA)。
ライーシー大統領はパキスタン・パンジャブ州ラホールのGCU大学で開催された学生たちとの会合で、昨今のイスラエルとの関係に触れ、イスラエルを非難して「イスラエルが新たな過ちを犯し、イランに侵攻すれば、状況は変わり、イスラエルの政権に何が残るかは分からなくなる」とした(4月22日付IRNA)。
同大統領は4月24日には、2カ国目の訪問国スリランカに出発した(4月24日付IRNA)。
(マティン・バリネジャド)
(イラン、パキスタン)
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