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《2月29日は円満離婚の日》気分スッキリ、お金も満足!令和の正しい「夫との別れ方」

週刊女性PRIME / 2024年2月29日 16時0分

イラスト/上田惣子

 寿命も長くなり人生100年時代を迎えた今、離婚した後の人生も長い。もらえるものはしっかりもらい、未練なく次の人生へ軽やかに踏み出せるよう、“離婚”が頭をよぎったらまずは作戦を練ることが第一だ。抜かりない準備、後腐れのない別れが老後の幸せを左右する―。

“本気で離婚をしたい人”が増えている

 「一生添い遂げる」と誓っても、さまざまな理由で“離婚”という結末を迎えることもある。約30年間、結婚・離婚カウンセラーとして多くの男女の悩みに耳を傾けてきた岡野あつこさんは「最近は“本気で離婚をしたい人”が増えている」と話す。

「長い間結婚生活を送っていれば、誰しも一度や二度は『離婚』が頭を掠めるもの。しかし近年は、真剣に離婚を検討し、実行に移す女性が多い印象です。彼女たちが離婚を決意する理由のひとつが“夫のモラハラ”。

 コロナ禍以降、リモート勤務の影響も大きいのでしょうが、世の夫たちは私生活や仕事でストレスがたまり、妻に向ける暴言が激しさを増しました。一緒にいる時間も長いため、精神的に追い詰められる日々に限界を感じた妻が、モラハラ夫に三くだり半を突きつける事例が増えていますね

 モラハラが原因で離婚を決めた女性の意志は固く、パートナーに対して“変わってほしい”という期待も、関心も失うという。

昔はモラハラという言葉自体が存在しなかったので、離婚の理由になりにくかったの
ですが、今やモラハラは社会問題のひとつ。不倫などの異性関係よりも、モラハラ夫への愛情回帰は難しく、離婚を早々に決意している印象です。
何より、現代の女性はエネルギッシュ。モラハラに耐えながら時間を無駄にするくらいなら、夫を捨てて自分の人生を歩みたい、と考える女性がたくさんいます」

 ただし、離婚して新たな一歩を踏み出すには事前準備が必須、と岡野さん。

感情に任せて離婚を切り出すのは最悪手。お互いにケンカ腰になり、泥沼化するリスクがあるのです。ケンカ上等で挑むのもひとつの手ですが、晴れて離婚できても、受け取れる財産やお金が減ってしまったり、精神的に疲弊したりして再起に時間がかかります。しかし、準備をして交渉に臨めば、無駄な労力を使わずに済むはずです

 本記事では、岡野さんがすすめる“夫を捨てるまでの6ステップ”を大紹介! モラハラ夫を穏やかに制圧しながら、自分に有利に働くノウハウもしっかり伝授してくれた

35.7%の人が「経済的な苦労」を理由に離婚を後悔

【Step1】離婚後の生活は? シミュレーションを立てる

 夫を捨てたい妻が取り組むべきファーストステップは“離婚後のシミュレーション”。

あらゆる角度から予測を立てる必要があります。特に経済面のシミュレーションは、念入りに。まずは、双方の貯金額や家、車など2人の共有財産を洗い出しましょう

 法律上は、夫と妻が別々に貯蓄をしていても、結婚生活の中で築いた財産は2人のもの。もしも一方のパートナーに1000万円の貯蓄がある場合、離婚時にはその半分にあたる500万円が財産分与として元配偶者に支払われる

 また、離婚後の仕事や受け取れる年金の金額、育ち盛りの子どもがいる場合は、子育てにかかる費用も試算するのが鉄則、と岡野さん。

離婚に関わるお金は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談すると安心です。ただし、この段階で弁護士に相談するのは時期尚早。離婚に対する機運が高まり、シミュレーションが甘いまま離婚してしまう可能性があります。感情のままに離婚をすると、その後の“後悔”につながるリスクがあるので、まずはシミュレーションに徹しましょう」

 弁護士予約サービス「カケコム」が実施したアンケート(上のグラフ)では、35.7%の人が「経済的な苦労」を理由に、離婚を後悔していると回答している。特に共働きで経済的に自立している女性は、離婚が選択肢に挙がりやすい反面、離婚後のシミュレーションが甘くなりがちだという。

「離婚に関わるお金の知識を身につけ、着々と準備を進めるのが理想です。離婚後の不測の事態に備えて、資金を貯めるのも忘れずに。これは裏ワザですが、資産がある女性の場合、貯めたお金は離婚前に通帳から下ろして、使ったことにすれば財産分与を回避できることも

 離婚後の住まいや働き方、将来の生き方などの予測をシビアに立てるのが鉄則だ。

離婚に踏み切るのが、子どもの成長を待ってから、など長期戦になったとしても、シミュレーションをしておけば、心の安定につながります

 離婚は情報戦。未来を見据えて取り組もう。

【Step2】離婚理由を明確に自分の心を再確認

 続いて「自らの本心に耳を傾けてほしい」と、岡野さん。

準備を進めつつ『本当に離婚すべき?』と自問する期間を設けましょう。夫と出会ってからの気持ちの変化を整理すると、意外な本音に気づくきっかけになります

「慰謝料や養育費を払いたい」と思わせるのがコツ

 例えば、離婚願望を抱いた原因が夫の浮気にある場合。

“浮気された”との怒りの感情の裏に『夫に愛されたい』という本音が潜んでいることも。その気持ちに気づかぬまま離婚してしまうと、後悔して引きずるケースも

 また、夫のいいところと悪いところを書き出すと◎。自分の気持ちが可視化され、冷静な判断が下せるという。モラハラ夫の場合はその言動の原因やいつから始まったのか、など分析を。

「友人やカウンセラーなど第三者に相談するのもアリ。今の気持ちに素直になって」

【Step3】相手の性格を分析し、作戦を練る

 次に、夫の性格分析を行い、計画を立てていく。

「実際に離婚を切り出した後、夫がどのような行動を取るタイプなのかを事前に予測しておく必要があるのです。モラハラ夫の場合は相手を立てつつ離婚の意向を伝えると、受け入れられることも。“あんな人を立てるなんて無理!”と思っても、もう少しの辛抱だと自分に言い聞かせて、直接ではなく第三者に伝えてもらうなど工夫しましょう

 離婚の交渉は相手の感情に訴えて「慰謝料や養育費を払いたい」と思わせるのがコツ。

離婚後に慰謝料や養育費を払わなくなる人がいるのも事実。冷静に分析しましょう

【Step4】期間を決めチャンスを与えてみる

 水面下で離婚の準備を進めつつ、パートナーに“最後のチャンス”を与えるのもポイント。

別れを決意すると、そのまま突き進む女性が多いのですが、離婚をにおわせて相手が変わってくれさえすれば、離婚する必要がなくなる可能性も。実際に、妻が離婚を切り出して半年間のチャンスを与えたところ、夫が言動を改めて関係を修復した夫婦も

 また、離婚の意志を告げずとも“最後の見極め”を行うメリットはある、と岡野さん。

「見極め期間は、冷静さを獲得する時間でもあります。自分の中で猶予期間を定めて、夫に直してほしいところや自分の希望をそれとなく伝えてみましょう。時間を与えてもまったく変わる気配がなければ、離婚に向けて本格的に動き出してよし!

【Step5】身近な人からひとりずつ気持ちを伝える

 最後のチャンスを与えても相手に変化なし……と、心が決まったなら、新たな一歩を踏み出すのみ。

弁護士に任せきりにするのは考えもの

「まずお子さんがいれば最初に離婚の意志を伝えます。離婚は、子どもの精神的な負担になる出来事なので、納得するまで説明してあげてください。続いて、自分の両親の説得に移ります。昔に比べて離婚は珍しくないので、反対されないかもしれません。しかし、離婚の理由やその後の生活など、今後の説明は必須。両親の不安を払拭できるよう、整理して伝えましょう

 その他、困ったときに頼れる友人にも意向を伝えておくと安心だ。

周囲への告知は、夫に知られないように進めるのがポイントです。最終決心をしたことがバレると、財産を隠されるリスクがあります

【Step6】夫に伝えるXデーを決める

周囲から理解を得たら、いよいよ夫に離婚を切り出します。口頭や手紙、あるいは弁護士(代理人)経由で夫に伝えてもらうのが、一般的です

 ただし「弁護士に任せきりにするのは考えもの」と、岡野さん。

「弁護士が作成する離婚の公正証書は言葉遣いが強いので、相手を怒らせるリスクがあります。ステップ3で行った性格分析がしっかりできていれば、相手の逆鱗に触れずに離婚の交渉を進める方法も見えてくるはず。公正証書にも事前に目を通し、マイルドな言い回しにしてほしいと弁護士に伝えましょう。そもそも離婚はもめるもの、という前提を忘れずに、綿密に計画を立てれば、冷静に対応できるはずです

 離婚の準備期間は半年~1年を要する。焦らず、着実に駒を進めるのが吉だ。

●感情的
●意地を張る
●正論を持ち出す
●常に白黒つけたがる

離婚後に「損した」と後悔する妻の特徴とは

 これまで、多くの泥沼離婚劇を目撃してきた岡野さんは、離婚で“損する妻”には特徴があるという。

感情に任せて離婚を決めた人は、泥沼化しやすい傾向があります。相手を怒らせて話し合いが長引いたり、離婚後、すぐに再婚されてしまい、養育費の支払いが滞ったりするケースなどが多いです

 また、話し合いに“正論”を持ち出すと、双方の溝が深まりやすいという。

「例えば『不倫は悪だから慰謝料を払うべき』と断じて夫を責め立てるケース。男性は不倫をとがめられたくないあまり、意地を張ってこじれることが。演技でも“あなたは魅力的だから、不倫するのも仕方ない。でも、私の心の傷もわかってほしい”と下手に出ると、矛を収めて交渉がしやすくなります。モラハラ夫に対しても“私よりふさわしい人がいる”と、相手を立てる。“私は女優”と割り切って臨むのがベストですね

 三くだり半の突きつけ方にも、工夫が必要なのだ。2月29日は、結婚・離婚の本質や夫婦関係などを改めて考える日、として制定された「円満離婚の日」

 毎年やってくる記念日ではなく、4年に一度というスパンが絶妙だ。奇しくも今年はうるう年。自分にとっての“円満離婚”を追求してみては。

“令和の正しい夫の捨て方”格言

損をせず、得して離婚を望むなら心で毒づき女優の仮面をかぶるべし!

取材・文/大貫未来 

夫婦問題研究家、結婚・離婚カウンセラー 岡野あつこさん 自らの2度の離婚経験を生かし、夫婦の問題に苦しむ人を一人でも多く救いたい、という思いから離婚カウンセリングを開始。33年間で4万件以上の相談を受ける。「離婚カウンセラー養成スクール」を開校し、後進の育成に尽力。

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