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あえなく珍車になっちゃった!? イケてるのにヒットに恵まれなかったセダン3選

くるまのニュース / 2022年1月19日 6時10分

近年、ミニバンや軽ハイトワゴン、そして直近ではSUVに押され、セダン人気は低迷が続いています。かつてセダンは各メーカーの主力車種であり、これまで数多くのモデルが販売されてきました。そんなセダンのなかでも、スタイリッシュなデザインながら人気とならなかったモデルも存在しました。そこで、秀逸なデザインながら売れずに一代で消えたセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

■デザインは良かったのにヒットせずに消えたセダンを振り返る

 マイカー時代が始まった1960年代の中頃から1990年代まで、国産自動車メーカーの主力車種といえばセダンでした。

 しかし、ミニバンの急激な普及や近年では軽ハイトワゴンが人気となり、直近ではSUVの台頭などによって、セダンの販売は低空飛行が続いています。

 セダンは使い勝手の良さと走りの性能という点が絶妙にバランスしたクルマであり、ある意味オールマイティなモデルです。そのため、これまでに数多くのセダンが誕生しました。

 そんなセダンのなかにはスタイリッシュなボディながらヒットせずに、一代限りで消えた残念なモデルも存在。

 そこで、いま見るとイケてるデザインなのに人気とならなかったセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「アスコットイノーバ」

当時としては斬新なクーペフォルムを採用した「アスコットイノーバ」当時としては斬新なクーペフォルムを採用した「アスコットイノーバ」

 かつてホンダのセダンラインナップは「レジェンド」「アコード」「シビック」の3車種を軸とし、ほかにも多くのセダンが販売されてきました。

 そのなかの1台が1992年に発売された「アスコットイノーバ」です。

 アスコットイノーバは、アコードの姉妹車として誕生した初代「アスコット」の派生車で、ボディサイズは全長4670mm×全幅1695mm×全高1380mm(2リッターエンジン車)と、セグメントはアスコットと同じでした。

 一方、比較的オーソドックスなスタイリングだったアスコットに対し、アスコットイノーバの外観デザインは大きく異なり、Cピラーの傾斜を寝かせた6ライトウインドウのクーペスタイルを採用した4ドアハードトップです。

 また、フロントフェイスも4代目「プレリュード」をイメージさせる、スポーティで精悍なデザインとなっていました。

 搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒SOHCとDOHC、2.3リッター直列4気筒DOHCの3種類で、2.3リッター車では最高出力165馬力を発揮。

 サスペンションはアコード譲りの4輪ダブルウィッシュボーンで、ダンパーやスプリングは専用セッティングとされ、サイドレールやリアピラーなどに軽量化と高剛性をあわせもつ断面形状を採用して高いボディ剛性を確保するなど、優れたハンドリング性能を実現しました。

 流麗なフォルムのスポーツセダンというコンセプトのアスコットイノーバでしたが、販売台数は低迷し、1996年に生産を終え、後継車はありませんでした。

●三菱「シグマ」

6ライトウインドウを採用し伸びやかなシルエットが特徴だった「シグマ」6ライトウインドウを採用し伸びやかなシルエットが特徴だった「シグマ」

 現在、三菱は国内市場でセダンの生産から撤退してしまいましたが、かつては「ギャラン」「ランサー」「ミラージュ」と3モデルのセダンが主軸となっていました。

 そして1990年5月に、新たにセダンラインナップに加わったのが、アッパーミドルクラスの「ディアマンテ」です。

 ディアマンテは3ナンバー専用ボディの4ドアハードトップセダンで、外観は精悍な印象の逆スラントノーズのフロントフェイスを採用し、欧州セダンを思わせるフォルムが印象的でした。

 そして1990年10月に、ディアマンテをベースとした「シグマ」が登場。

 外観は4ドアハードトップのディアマンテに対しシグマはサッシュ付きドアの4ドアセダンで、さらに6ライトウインドウのキャビンによって、より伸びやかなフォルムとなっていました。

 またフロントフェイスの基本的なデザインはディアマンテを踏襲していましたが、ヘッドライトとグリルの意匠が異なり、リアまわりも専用とされました。

 ボディサイズは全長4740mm×全幅1775mm×全高1435mmと、全高が25mm高くなっており、室内は前後長で30mm、居住高を前席が25mm、後席が32mm拡大され、ディアマンテよりもゆとりある空間を実現。

 基本的なコンポーネンツはディアマンテと同じく、エンジンは2リッター、2.5リッター、3リッターのV型6気筒で、4WS、電子制御サスペンションなどの設定も同じです。

 ディアマンテは好景気という時代背景を見事にキャッチアップしたかたちで、発売当初から幅広い年齢層のユーザーから支持され、5年ほどの販売期間で20万台以上を売る大ヒットを記録しました。

 しかし、シグマはそもそも認知度が低かったこともあり販売は低迷。ディアマンテは1995年に2代目へフルモデルチェンジしましたが、シグマは一代限りで廃止となってしまいました。

●スズキ「キザシ」

カタマリ感がありスポーティなフォルムが印象的な「キザシ」カタマリ感がありスポーティなフォルムが印象的な「キザシ」

 スズキはかつて、少ないながらもコンパクトなセダンを販売していましたが、2009年に同社初のミドルクラスセダンの「キザシ」を発売しました。

 キザシは欧州や北米での販売を想定したグローバルカーで、プラットフォームは専用設計され、ボディサイズは全長4650mm×全幅1820mm×全高1480mmとグローバルセダンにふさわしい体躯です。

 外観デザインは流麗なシルエットで、ボディパネルは張りのある曲面で構成されたボリューミーな印象となっており、それまでのスズキ車のイメージと大きく異なりました。

 エンジンは最高出力188馬力を発揮する2.4リッター直列4気筒を搭載しトランスミッションはCVTのみ。

 足まわりはフロントにストラット、リアにマルチリンクを採用し、欧州・北米で走行テストを重ねたことから、スポーティなハンドリングと快適な乗り心地を両立しました。

 また、運転席/助手席ともにパワーシートを採用し、同社初の9エアバッグを搭載するなど充実した装備に、ロードノイズの軽減と車体各部に吸音・遮音対策を施して静粛性を高め、ミドルクラスセダンとしての「質」にもこだわっていました。

 しかし、日本での価格は278万7750円(消費税込)からと高額で、スズキのブランドイメージとの乖離もあり、販売は極端に低迷して2015年に国内向けの販売を終了しました。

 キザシはレアなモデルでしたが警察の捜査車両として数多く導入されたことで、警察署付近では目にする機会が多かったのではないでしょうか。

※ ※ ※

 セダンの人気がかつてのように回復することはかなり難しい状況ですが、それでも直近ではスポーツセダンのスバル新型「WRX S4」の国内仕様が発表されるなど、まだまだセダンの火が消えたわけではありません。

 また、欧米では日本よりもセダンの需要が高いため、すでにEVセダンも複数登場していますから、しばらくは安泰でしょう。

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