トヨタ新型「ランドクルーザーFJ」は24年秋に登場!? カクカクな斬新デザイン採用? 噂の「ミニランクル」どうなる
くるまのニュース / 2024年3月12日 12時10分
2023年11月7日に「ランドクルーザー FJ」という名称をトヨタが商標登録を出願したことが明らかになっています。これは新型「ランドクルーザー250」発表会でお披露目された「ミニランクル」と言われているモデルなのでしょうか。ランクルに詳しい筆者が予想します。
■新型「ランドクルーザーFJ」は登場する?
2023年はトヨタ「ランドクルーザー」が誕生してから70年という節目の年でした。
8月には「250系」の発表と「70系」が日本で再々販されることが明かされます。
その際、新たなランクルシリーズとして3つのシルエットが話題となりましたが、そのひとつとされる「ミニランクル」は、どのようにして登場するのでしょうか。
3つのシルエットのうち、1つめは小型電動モビリティの「ランドホッパー」、2つめはモビリティショーなどで展示された電動かつモノコックボディの「ランドクルーザーSe」でした。
そして3つめがシルエットについては存在が示唆されるのみで現在でも正式なアナウンスはありません。
しかしながら、2023年11月7日に「ランドクルーザー FJ」という名称をトヨタが商標登録を出願したことが明らかになっています。
お披露目されたシルエットをよく見てみるとそれはかつてラインナップにあった70系やプラドの3ドアモデルを彷彿させるもので、他のモデルよりも明らかにコンパクトなボディサイズでした。
1980年代から1990年代にかけての四駆ブームにおいては、クロカン四駆と呼ばれるモデルには必ずと言っていいほど、「ショートボディ」のバリエーションが用意されていました。
特に三菱「パジェロ」はパリダカールラリー(現ダカールラリー)にイメージがあって人気でしたが、ランドクルーザーはその実用性からむしろロングボディの需要が高かったと言えます。
それでも、多人数乗車という要求がないユーザーはショートボディを選ぶこともあり、2009年まではプラドにも3ドアモデルが存在したのです。
しかしライフスタイルの変化に伴い、日本ではランドクルーザーシリーズのショートボディはやがて消滅。そして現在もまだ、その復活の兆しはありません。
しかし、スズキ「ジムニー」に象徴されるように、アウトドア志向のクルマの使われ方のパーソナル化が進み、さらに少子化も相まっています。
そのため大きなサイズのSUVは必要ないというユーザーが、相当数増えているのは確かです。
ただし、やはりランドクルーザーブランドは絶大。
「カローラクロス」や「ヤリスクロス」ではなく、“ランクル”に憧れる人はまだまだ多いのではないでしょうか。
そんなユーザー層に向けて投入するのが「ランドクルーザーFJ」ではないでしょうか。
2023年の年頭あたりから「FJクルーザー復活」の噂は四駆業界にも流れました。
その後「実はコンセプトモデルの“コンパクトクルーザーEV”こそが次期FJクルーザーなのでは?」と囁かれるようになったのです。
そしてここに来て、いよいよその噂は現実味を増してきました。
その姿を予想する前におさらいですが、なぜトヨタは「FJ」という2文字を使うのでしょうか。
FJとは、ランドクルーザー20系で初めて使われたガソリンエンジン搭載車の型式記号です。
初のF型エンジンはシボレー製直6 OHVガソリンエンジンを模したもので、北米輸出にあたって現地での部品共有というメリットも考えられていました。
また大排気量主義の北米では、4気筒ではなく6気筒のパワーが必要だったのです。
ランドクルーザーは40系にて北米輸出を完全に成功させ、「FJ40」や「FJ45P」「FJ40LV」といったモデルは全米中に行き渡っていきました。
そのため、現代でもアメリカ人にとって「FJ」というのは重要な記号であり、その後に北米で先行して販売された「FJクルーザー」の車名に繋がっていくわけです。
つまり、トヨタにとっては、成功を成し遂げた大名跡と言えます。
ちなみに日本では燃料代の安いディーゼルが人気で、ディーゼルエンジン搭載車には「BJ」の型式記号が与えられました。
市場ではFJよりもBJが多かったため、1980年代に入るとFJは大変な希少車に。
60系になってからも、ほとんどの車両はディーゼルエンジン搭載車というのが現実で、FJの型式はランクルマニアにこそ意味があるものと言えるかもしれません。
■ミニランクル? ランクルFJ? どんなデザインになる?
そんな記念すべき名前を受け継いだランドクルーザーFJですが、気になるエクステリアデザインは「コンパクトクルーザーEV」のものを流用するという説が有力です。
ユーザーの間では「ランクルらしくないデザイン」という声もあります。
しかし、改めてコンパクトクルーザーEVを見てみると、実はFJ40Vのデザインを意識していると思われる箇所がいくつもあります。
特に、真横から見たシルエットは、FJ40Vに非常に似ています。ヘッドライトは横型3灯になるのは必至ですが、もし250系のように丸形ヘッドライト仕様が用意されていたとしたら、大ヒットになるのではないでしょうか。
「ランドクルーザー40(FJ40V)」は希少車だった
ボディサイズは、コンパクトクルーザーEVの写真から予想すると、ヤリスクロスとカローラクロスの中間くらい。
250系が150系プラドよりもサイズアップしてしまったことを考えれば、日本にはジャストサイズかもしれません。
シャシは、アジアを中心に展開される「IMV 0」に採用されるラダーフレームを共用していると思われます。
なおタイでは「ハイラックスチャンプ」、インドネシアでは「ハイラックスランガ」、フィリピンでは「ハイラックスタマラオ」などと車名が異なっています。
コンパクトクルーザーEVにも似ているIMV 0シリーズですが、ロングホイールベースの他に、ショートホイールベースも設定しており、このショートを使っていることが予想できます。
また搭載パワーユニットはやはり「FJ」ですから、BEV以外ではガソリンエンジンのみになるのではないでしょうか。
車両価格を抑えることを考えれば、既存の縦置きエンジンである2TR-FE型2.7L直4ガソリンエンジン(150系プラドに搭載
)を採用する流れと思われます。
ただ、海外では2リッターガソリンや2.4リッターディーゼルなどが用意される可能性があります。
パワートレーンは副変速機付きのフルタイム4WD。路面に応じて駆動力を配分し、ブレーキや出力制御を行う「マルチテレインセクレクト」も採用されるかもしれません。
これまでの流れ的にトラクションコントロールやヒルディセント機能などや、電動デフロックもグレードによって設定される可能性があり
ます。
もしBEVがあれば、250系同様にさらに悪路走破性が高い4WDシステムになるはずです。
コンパクトクルーザーEVから想像すれば、居住性や積載性能はスズキ「ジムニー5ドア」を若干上回るくらいかと思われます。ちなみに車両価格は300万円台と予想されています。
もしそれが本当であれば、日本導入が遅れているジムニー5ドアには大打撃となりそうです。
ちなみに発売は2024年秋以降と見られ、またまた受注合戦でランクルファンたちをザワつかせそうです。
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