アンダー200万円！ スズキが5速MT搭載の「スポーティハッチ」発売！ 新型「スイフト」何がいい？

スズキが2023年12月に発売した新型「スイフト」には、5速MT車が継続設定されました。マイルドハイブリッドとの組み合わせはスズキ国内初だといいますが、どのようなモデルなのでしょうか。

■AT全盛でも5速MTを残した理由とは？

　スズキのコンパクトハッチ「スイフト」がフルモデルチェンジし、新型モデルが2023年12月13日に発売されました。
　　
　歴代スイフトは、コンパクトで扱いやすボディやスポーティなデザイン、手が届きやすい価格などにより、若者を中心に幅広い層のユーザーから支持を得ており、新型スイフトではこれらの特徴を継承しつつ、さらに安全装備や先進装備を充実させています。

　外観は、クルマ全体を包み込むラウンド形状が先進的なイメージを表現しつつ、空力性能も考慮した印象的なスタイリングを実現しています。

　内装は、インパネとドアトリムをつなげたスタイリングによってドライバーとクルマの一体感を表現。インパネ中央のオーディオやエアコンパネル類などを運転席側に傾けて配置したほか、各所に施された3Dテクスチャーなどが、質感の高さを感じさせます。

　パワートレインは、新開発の高効率な1.2リッターエンジン3気筒エンジン（Z12E型）を搭載し、ガソリン仕様とマイルドハイブリッド仕様が用意されます。

　新たなエンジンを搭載したことで力強い走り出しが可能となり、クルマとの一体感を感じられる走行性能を実現。さらに優れた燃費性能を両立させました。

　トランスミッションはCVTに加えて、従来モデルから継続して5速MTを設定。国内のスズキ車として初めて5速MTとマイルドハイブリッドを組み合わせています。

　5速MTの新型スイフトを運転してみると、スポーツ仕様の「スイフトスポーツ」ほどではないものの、素直な挙動による運転のしやすさと、軽快な走行性能を両立したスポーティな走りを実現しており、さらにMTでクルマを操る楽しさを感じることができました。

　AT車が全盛の今でも5速MT車を継続設定したのは、ユーザーからMTを残してほしいという要望が多かったためとスズキはいいます。

　スイフトのユーザーは若い世代が多く、これはライバル車にはない強みとなっているのですが、ユーザーの声を聞くなかで「MTでクルマをコントロールしている感じが楽しい」と感じている若い世代が一定数存在することが分かり、新型スイフトにも設定したとのことです。

　5速MT車は、新型スイフトで唯一のエコカー減税100％の対象車となっているほか（ほかのモデルは50％の減税）、燃費（WLTCモード）は新型スイフトのなかでもっとも低燃費な25.4km／Lを達成しています。

　上級グレード「ハイブリッド MZ」に備わる電動パーキングブレーキではなく、5速MT車は手引き式のサイドブレーキを採用。運転支援機能としてアダプティブクルーズコントロールが装備され、安全性も向上しました。

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　新型スイフトの発売から約2か月経過した時点での5速MTの販売比率は約5％と決して多くはありませんが、走りの楽しさを感じられるMT車もラインナップしたことは、他車にはない特徴だといえるでしょう。

　昨今は、一部のスポーツカーにMT車が設定されるものの、パワフルなエンジンが搭載されていたり価格も高額であるから、万人に受けるモデルとは言えなくなっています。

　そんななか、192万2800円という200万円切りの低価格を実現した新型スイフトの5速MT車は、気軽に乗れるマニュアル車として、重宝される存在になるかもしれません。