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猫を助けに戻り、余震で死亡 台湾花蓮市、上司「無念」

共同通信 / 2024年4月6日 17時39分

解体作業が始まった、台湾東部沖地震で大きく傾いた花蓮市内のマンション「天王星大楼」=5日(共同)

 【花蓮共同】台湾東部沖地震で花蓮市のマンションに閉じ込められ死亡した女性(33)の上司が6日までに共同通信の取材に応じた。1回目の地震の後、飼い猫の様子を見にマンションに戻ったところ、余震で建物が傾き被害に遭ったと明かした。「心優しい女性」だったと振り返り「無念だ」と話した。

 取材に応じたのは市内の農業高校でスクールカウンセラーを務める教員の蘇延任さん(42)。亡くなったのは康という姓の女性で、2022年夏から同校でカウンセラーをしていた。生徒や同僚から慕われ、明るく活発な教員だったという。

 蘇さんによると、康さんは地震で低層階がつぶれて大きく傾いたマンションの7階に1人で住んでいた。家を出た後に地震が起き、自室に戻ろうとマンションに入った直後に余震が発生して低層階で亡くなった。猫は怖がりな性格だと明かしていたといい「家族のようにかわいがっていた猫を安心させようと戻ったのだろう」と話した。

 康さんは「思慮深い」女性だったといい、最初の地震で建物に問題がないと判断したからこそ戻ったはずだと強調した。

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