「お前のようなガンダムがあるか!」←あるんです 異形が魅力の「ゲテモノガンダム」
マグミクス / 2024年5月16日 6時25分
■主人公たちに立ちはだかる「ゲテモノガンダム」
「ガンダム」シリーズには多くの「ガンダム」タイプのモビルスーツ(MS)が登場し、なかには異彩を放つ「ゲテモノガンダム」と呼ばれる機体も存在します。その強烈な印象が頭に残るからか、隠れファンも多いゲテモノガンダムの魅力を見ていきましょう。
ゲテモノガンダムの代表格といえば『機動新世紀ガンダムX』に登場する「ガンダムヴァサーゴ」と「ガンダムアシュタロン」ですが、それに負けじと強烈なのが『機動戦士ガンダム00』に登場する「アルケーガンダム」です。その細長い手足や要所に目立つ鋭さを持つ外見からは、MSではない違うもののような印象も受けます。
同機のベースとなった「ガンダムスローネツヴァイ」から引き続き搭載された遠隔操作武器「GNファング」による射撃性能はもちろん、格闘性能も高く、つま先にも備えられたビームサーベルが個性的です。パイロットの「アリー・アル・サーシェス」が持つ高い技量もあって、アルケーガンダムは主人公機の「ダブルオーガンダム」を含む「ソレスタルビーイング」のガンダムと互角以上に渡り合った強敵でした。
主人公の敵として立ちはだかったゲテモノガンダムでは『機動戦士ガンダムSEED』に登場する「イージスガンダム」が記憶に残っている人も多いかもしれません。同機は中立コロニー「ヘリオポリス」から強奪されてザフト軍に渡った経緯を持ち、地球連合軍で戦う主人公機の「ストライクガンダム」とは兄弟機です。
同機はMS形態こそオーソドックスですが、なんといっても特徴は4本の爪のようなアームを持つモビルアーマー形態でしょう。エネルギー砲「スキュラ」を発射するために爪を広げた姿は、まさに怪物のような異形で、ゲテモノガンダムといって差し支えありません。
特にイージスガンダムを印象深くさせたのが、パイロットの「アスラン・ザラ」が戦いの果てに主人公の「キラ・ヤマト」が駆るストライクガンダムをクローで拘束して自爆したシーンです。この自爆シーンは回想が多めの『ガンダムSEED』の本編で、悲しき親友とのすれ違いを振り返るたびに何度も回想されています。
■敵から悪魔と称される主人公機
悪魔の名前にふさわしい野性的な姿。「HG 1/144 ガンダムバルバトスルプスレクス」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
ゲテモノガンダムと称されるものは、前述したアルケーガンダムやイージスガンダムのように、主人公と敵対する勢力の機体がほとんどです。そのなかで、主人公が乗る機体なのに異彩を放っているのが『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』に登場した「ガンダム・バルバトスルプスレクス」でしょう。
同機は激しさを増す戦いのなかで、改修されていく「ガンダム・バルバトス」の最終形態として登場しました。大型のメイスが特徴のガンダム・バルバトスも勇ましい外見なのですが、強化されていくにつれて外見は凶暴さが増します。
「バルバトスルプスレクス」は手足の巨大な爪や背中から尻尾のように伸びた、「テイルブレード」など、人型というよりも獣じみた武装で、終盤の激しい戦いにおいて強さを見せました。特に最終回で、深手を負って満身創痍となっているなか、それでも他者を寄せ付けない暴れっぷりに魅了された人も多いのではないでしょうか。
最後こそ力尽きて果てるものの、相手だった「ギャラルホルン」の兵士ですら「本物の悪魔かよ」と唖然とするほどの無双っぷりでした。バルバトスも含め『オルフェンズ』に登場するガンダムの名前は、ソロモン72柱の悪魔が元ネタだと思われるので、言い得て妙だといえるかもしれません。
ゲテモノガンダムというと少し聞こえが悪い気もしますが、その型にとらわれない個性的な外見と、それに見合った強さが人を惹きつける魅力なのでしょう。
(LUIS FIELD)
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