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待ってました!からの落差が…『ダージュ オブ ケルベロス FFVII』名誉挽回のリメイク期待

マグミクス / 2021年1月26日 8時10分

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■『FF VII』より3年後を描いたスピンオフタイトル

 突然で誠に恐縮ですが、『ファイナルファンタジーVII』(以下、FFVII)の登場キャラクターに関する簡単なクイズを出題させてください。「赤いヘッドバンドを巻いた黒髪」、「銃器がメイン武器」、そして「神羅カンパニー所属中に”タークスオブタークス”と呼ばれた」男性キャラクターとは? ……そう、「ヴィンセント・ヴァレンタイン」(以下、ヴィンセント)です。今から15年前、このヴィンセントを主人公にすえたプレイステーション2(以下、PS2)用ソフト『ダージュ オブ ケルベロス -ファイナルファンタジーVII-』(以下、DC FFVII)が発売されました。

 本作は2006年1月26日にスクウェア・エニックスからリリースされたガンアクションRPG。タイトル名の通り、1997年1月31に誕生したプレイステーション用ソフト『FF VII』のスピンオフタイトルにあたります。外伝ということもあって主人公は「クラウド・ストライフ」ではなく、オリジナル版ではパーティーメンバーの一員だった「ヴィンセント」(CV:鈴木省吾)が主役を飾っています。

 2000年代前期~中期は『FF VII』のストーリーラインを補完する作品が「COMPILATION of FINAL FANTASY VII」としてシリーズ化。『ビフォアクライシス ファイナルファンタジーVII』(携帯電話用アプリ)や『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』(映像作品)、『クライシスコア ファイナルファンタジーVII』(プレイステーション・ポータブル用ソフト)という風に、プラットフォームの垣根を越えて様々なコンテンツが世に送り出されていたのです。

『DC FFVII』もそうしたラインナップのひとつ。『FF VII』より3年後の世界にて、プレイヤーはケルベロス(専用武器)を携えた「ヴィンセント」を操り、武装集団「ディープグランドソルジャー」(以下、DGソルジャー)と戦いを繰り広げます。

『FF VII』の流れを汲む作品ではあるものの、ジャンルはアクション性に強く特化。銃を構えたヴィンセントを後方からカメラが追う「TPS」(サードパーソンシューター)と同等のゲームシステムを採用していました。

 特にオリジナル版と比べればその違いは一目瞭然。3Dフィールドを移動しながら周囲を索敵。見つけた敵キャラクター銃撃で粉砕。獲得したギル(お金)を使って愛銃をカスタマイズ。ステージをクリアしてイベントムービーを視聴後、そのまま次のチャプターへ……といった内容だったのです。

 それゆえ、発売当時は「なぜ『FF VII』でシューティングゲーム?」と疑問視する声が一部で上がっていたのも事実。一方で「ファイナルファンタジー」(以下、FF)シリーズにおいて人気の高い『FF VII』のスピンオフタイトルということもあり、「待ってました!」と胸をふくらませるファンもいたと記憶しています(筆者もそのひとり)。言わば期待と疑念がまぜこぜの状態だったわけですが、実際のところ、購入ユーザーの少なくない人数が本作に対して厳しい評価をくだしていました。

■どうしてこうなった?「ヴィンセント」の”もっさりアクション”

 なぜ本作はユーザーから厳しい評価を受けたのか。理由は色々と考えられますが、筆者が感じたもので言えば「アクション面の作り込み不足」が大きかったのかもしれません。というのも本作の「ヴィンセント」はとにかく動作がモッサリ。フィールド内を「タタタタッ!」と小気味よく走ることができず、「タッタッタッタッ……」とジョギングのような移動スピードに留まっています。加えて受け身行動も緩慢で、なぜか毎度の如く中腰に。使い勝手に欠ける近接アクションや中途半端に動くカメラ視点も重なり、お世辞にもアクション面のクオリティが良いとは言えませんでした。

 とはいえ何も全てが残念だったわけではなく、評価に値する部分もあったように思われます。ストーリー面の矛盾点を各所で抱えているものの、本作のために製作されたCGムービーは今見ても美しい出来栄え。さらにマルチプレイヤーモードも搭載しており、「PlayOnline」(スクウェア・エニックスのネットワークサービス)加入ユーザーなら最大32人によるオンライン対戦が楽しめた点も見逃せません。こちらのサービス自体は発売から8か月ほどで終了してしまいましたが、プレイヤーが賑やかに争い合う多人数対戦、並びにマルチプレイヤーモードのみで展開する限定クエスト等々、ストーリー重視のシングルプレイヤーモードにない独自の要素が詰め込まれていました。

 その後、2008年9月4日に売り出されたPS2用ソフト『DC FFVII インターナショナル』では、「ヴィンセント」のアクション性が大きくパワーアップ。総じて見るに、プレイフィールはある程度快適なレベルまで引き上げられています。

 そんな『DC FFVII』も15歳。続編が開発中であろう『ファイナルファンタジーVII リメイク』と同様、できれば何かの節目に本作もしっかりとリメイクしてもらいたいところですが……こればかりはスクウェア・エニックスの今後に期待を寄せるしかありません。

※本文の一部を修正いたしました。

(龍田優貴)

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