ロボット開発の今と未来、三菱電機の担当者に聞いた自動化推進の鍵とは?
マイナビニュース / 2024年4月22日 14時14分
「ロボットを提供する側の人間として、まずは自動化をすることによる“生産性向上”が1番の使命であり、ひいてはそれを“人手不足解消”につなげることも使命であると思っています」(武原氏)
つまりロボット業界の課題であるティーチング操作を簡単にし、人手不足解消につなげることも必要であるが、その一方で、いかに正確かつ高速に動作できるかといった精度の追求による生産性向上も実現する必要があり、その両輪を偏りなく開発していくことが重要だとする。
同社の省人化に対する考え方について菅原氏は、「人を0人にする完全自動化はもちろん1つの目指すべき姿としてあるとは思いますが、あまり現実的ではないと思っています。そこに挑むよりも、人がやらなくても良い単純作業をできるだけロボットにやってもらい、商品企画などの頭を使う必要のあるクリエイティブな作業に人手が回るようにするといった意味での“省人化”に力を入れていくべきだと思っています」と語る。
単純作業ではあるが、どうしても行う必要になる部分をロボットで代替することで、その作業に割いていた人手を減らすことができ、結果として人件費の高騰や人手不足などといった課題に対処できる。誰でも使用可能ながら高精度なロボットの開発を進めていくことで、「少しずつ(先行して導入が進んでいる)大企業だけではなく、ロボットの導入に敷居の高さを感じている中小企業であっても手軽に導入できるんだと思ってもらえるようにしていきたいです。そして、そうした多くのユーザーをいかにサポートしていくかというところも意識していきたい」(同)と語っていた。
●三菱電機の担当者が考えるロボット開発と自動化推推進の未来
目指すはトータルソリューションの提供、1社完結の自動化体制
そうしたカスタマファーストでロボットを開発・提供している三菱電機だが、そんな同社の最大の強みは「一元管理できるところ」にあるという。
例えばロボットとリニアトラックを別々に制御している場合、リニアトラックで早くものを目的地に運んだとしても、その目的地にロボットがアクセスするのに時間がかかれば効率が下がってしまう。しかし、一元管理することでロボットとリニアトラックを連動させることができれば、互いを効率よく動かすことが可能となる。こうした「同期性」を出せることが、あらゆるソリューションラインナップを揃えている三菱電機の技術の特徴と言えると武原氏は述べていた。
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