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バーで役立つ洋酒の知識 第2回 ウイスキーの製造工程を知ると、ウイスキーをもっと堪能できる

マイナビニュース / 2024年4月29日 18時20分

画像提供:マイナビニュース

お酒好きであれば、自分が飲んでいるお酒の基本的な製造工程を知っておくと、さらに深く楽しめるようになります。例えばウイスキーを飲むとき、「このウイスキーは直火蒸留なんですよ」とか「このウイスキーはシェリー樽熟成です」と言われて、「そうですか」としか思わないと少しもったいないと感じます。

「それならトースト感のある香りが楽しめそうだな」(直火蒸溜)、「芳醇な香りと甘やかな風味があるのかな」(シェリー樽熟成)――と分かると、より味わい深く堪能できます。そこで、今回はウイスキーの基本的な製造工程について紹介しましょう。

○原料をモルトミルで粉砕する

ウイスキーの原料である麦芽から石などのゴミを取り除いてから、モルトミル(麦芽粉砕機)にかけて粉々にします。粒を荒くすると効率が悪くなりますし、細かくし過ぎるとろ過できなくなるので、バランスが重要です。粉砕してふるいにかけ、最も細かい粉を「フラワー」と呼び、10%ほど使います。粗びきの「グリッツ」が60%~70%、もっと粗い「ハスク」が20%~30%となっています。

ウイスキーの原料としては大麦を発芽させた麦芽(モルト)以外にも、ライ麦やトウモロコシといった穀物(グレーン)も使われます。大麦も穀物ですが、別扱いになっているのです。ほかにも、ライ麦、きび、あわ、そばなどが使われることもあります。聞いたことがない穀物のウイスキーを出されたときに、こんなのウイスキーじゃない、なんて態度は出さないようにしましょう。

○お湯を使って麦芽を糖化させる

マッシュタンと呼ばれる大きな容器に、粉砕した麦芽とお湯を注いで攪拌(かくはん)します。すると、麦芽の中にある酵素によって、でんぷんが糖分に変化します。この液体を麦汁(マッシュ)と呼びます。この作業をすることで、アルコールを生成する発酵が行えるようになるのです。

ブドウやリンゴなど、元から糖分を持っている原材料の場合は不要な工程ですね。

○発酵させて糖分からアルコールを生成する

麦汁に酵母を加えると、糖分がアルコールと二酸化炭素に変化します。このとき、ウイスキーの基本的な香りが作られます。発酵槽は木製で、発酵中は大量の泡が発生します。あふれかえらないように、泡切りのカッターが回っていることもあります。2日~3日ほど発酵させ、アルコール分が7%~8%のビールのようなもろみと呼ばれる液体が得られます。

○もろみを蒸留して雑味を除去、アルコール度数を高める

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