EVへの補助は世界に利益もたらす―独メディア
Record China / 2024年4月15日 5時0分
11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府による中国製電気自動車への補助金問題に対するドイツ語メディアの見解を紹介した。
2024年4月11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府による中国製電気自動車(EV)への補助金問題に対するドイツ語メディアの見解を紹介した。
記事は、ドイツ紙ハンデルスブラットがこのほど「ドイツの自動車産業は対立ではなく協力が必要」と題する評論を掲載し、ドイツの自動車産業は中国の原材料や技術、市場に依存する一方で、自らの強みも残していると指摘したことを紹介した。
評論は「ドイツの自動車産業は中国とのデカップリングを避けるために多大な努力を払っている。フランスのルノーやストランディスの幹部が中国からの輸入品に懲罰関税を求める中、ドイツ企業はその阻止に努めており、EUによる中国製電気自動車への補助金調査にも賛成していない」とし、その背景には中国市場の撤退がドイツの自動車産業にとって市場、材料供給源、電動化に向けた技術の全てを失い、業界の衰退ひいてはドイツ国内経済の停滞から抜け出せなくなるという現実があるとの見方を示した。
一方で、強大な中国の言いなりになる必要はないとし、中国も経済的困難に直面しており、ドイツ企業やそのサプライヤーに創出される何千もの雇用を必要としていると指摘。中国当局がイスラム教徒コミュニティーを弾圧しているとしてフォルクスワーゲンが新疆ウイグル自治区の工場からの撤退を検討し始めたことも「正しいことだ」としたほか、原材料市場を中国が掌握する中でドイツがリサイクル措置を強化して中国への依存から徐々に脱却し、世界の循環経済においてドイツ企業が新たな成果を得ることも可能だと論じた。
さらに、電池分野で固体電池の開発を進め、ハイエンド半導体やと電気モーター分野で数多くの特許を保有していることも、ドイツ企業が持つ強みだとした。
そして最後に、数日後にショルツ首相とドイツ経済代表団が中国を訪れることについて「謙虚さと自信」を持って臨むべきと指摘。「謙虚さは中国による自動車産業の主導的な地位を目指す決心と能力を見くびらないこと。自信はドイツの自動車産業がこれまで新たなライバルとの競争を経て強さを増してきたこと。それは相手が中国でも例外ではない」とした。
記事はまた、オーストリア紙デア・スタンダードがこのほど「関税によって中国製EVを制裁するような関税戦争ではなく、欧州や米国も中国のように自国メーカーに補助金を積極的に出す『補助金競争』を展開すべき。懲罰的な関税はEVをより高価にして市場競争を弱める逆効果しかもたらさない。二酸化炭素の排出が多い製品に対する追加関税と、EVへの補助を組み合わせた方が、世界はより豊かでクリーンになる」とする米コロンビア大学ビジネススクールの経済学者によるコラムを掲載したことを併せて紹介した。(翻訳・編集/川尻)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
米国の関税引き上げで大量の中国製品が欧州に押し寄せる?―独メディア
Record China / 2024年5月16日 13時0分
-
BYD、欧州で2カ所目の組立工場建設を検討―独メディア
Record China / 2024年5月15日 16時0分
-
ドイツ大手自動車メーカー、EUの中国車に対する課税に反対「逆効果になる」―中国メディア
Record China / 2024年5月11日 7時0分
-
中国製EVへのEU関税、ドイツ勢に損害も=BMWのCEO
ロイター / 2024年5月9日 1時58分
-
国産EV台頭の中国、ドイツ車は押されつつも「まだまだ行ける!」―ドイツメディア
Record China / 2024年4月30日 5時0分
ランキング
-
1一度乗ったら普通乗用車には戻れない?軽自動車ユーザーの88%が「軽自動車にしてよかった」という理由とは
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月20日 9時40分
-
2「好きに生きてきた代償だな…」月収〈16万円〉72歳の日雇いバイト、年金〈月1万円未満〉の現実
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月21日 5時15分
-
3日本円の価値崩壊へのカウントダウン…国内全上場企業株「5割」を保有する“大筆頭株主”が打った「危険な一手」の行方に注目【経済のプロが警鐘】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月21日 8時15分
-
4東海道線「107年ぶり新駅」いよいよ着工へ!駅周辺も大化け?工事の施行協定を締結 JR東日本
乗りものニュース / 2024年5月21日 14時34分
-
5「ポテトを食べ電車を待った」…ヨーカドー福島店、39年の歴史に幕
読売新聞 / 2024年5月21日 17時19分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください