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老舗喫茶店、人材確保へさらなる値上げを検討 但馬屋珈琲店

食品新聞 / 2024年4月30日 2時59分

イナバ商事は今年、「但馬屋珈琲店」全5店舖でさらなる値上げを検討する。

コーヒー豆の高騰や円安によるコストアップが背景。昨年5月に実施した値上げが受け入れられたことにも手応えを得る。

看板メニューの「特選オリジナルブレンド」は780円から830円に改定したが、客数を大きく落とすことなく順調に推移し前期(12月期)は増収増益で着地した。

さらなる値上げについて、4月1日取材に応じた倉田光敏社長は「コーヒー相場や為替の動向が不透明なため将来に備えるためと、人材確保のための賃上げの原資にしていく」と説明する。

「但馬屋珈琲店」の運営は人材が要となる。コーヒーは直火(ちょっか)式焙煎による深煎りコーヒーをネルドリップ抽出で提供している。

賃上げによりスキルを持った従業員の離職を抑制する。

前期実績は、売上高12.1%増、営業利益64.1%増。直営店は、昨年7月に新宿南口店、一昨年10月小田急店を閉店したものの、カフェテラスシルエットと本店の大幅増収がこれを補った。外販(卸売)事業の売上高も36.8%増となり前期実績に貢献した。

今期1~2月の売上高は5.5%増。内訳は以下の通り。

本店 14.6%増
カフェテラスシルエット 3.8%増
コピス吉祥寺店 20.8%増
池袋東武店 18.4%増
外販(卸売)事業 62.7%増
通販事業 2.8%減

店舗数は、1月16日に「但馬屋珈琲店mini明治屋京橋ストアー店」が開店し現在5店舗。

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