伊藤忠食品、岡本社長「キャッチ・ザ・マーケット」 消費者起点で活性化を
食品新聞 / 2024年5月8日 10時36分
伊藤忠食品は今期、売上高7千億円(4.1%増)、経常利益100億円(8.5%増)を計画する。当期純利益は5億円のバッファーを含めた70億円(6.1%増)を見込む。
4月30日に東京本社で開いた決算会見で、岡本均社長は「低重心経営を徹底し、マーケットインの意識を強く持って、メーカー・小売業に役立つ提案と機能で価値を高めていく」と力強い決意を示した。
同社の前期連結は売上高6千724億円(4.6%増)、経常利益92億円(3.1%増)、当期利益65億円(36.3%増)の増収増益で着地。コロナ禍からの消費回復と値上げによる増収効果に加え、利益面では同業卸・メーカーとの物流協業による効率化施策などが寄与し、5期連続の増益を達成した。
24年度の見通しについて、岡本社長は「為替やエネルギー価格の動向から、今後も商品の値上げは続くだろうが、足元では原材料価格が落ち着き、値下げの動きもみられる。消費の先行きは不透明だが、いずれにしても変化に適切に対応していくことが大事になる」と強調。
そのうえで、今期の取り組みテーマとして「キャッチ・ザ・マーケット」を掲げ、消費者起点の提案活動をぶらすことなく、さらに深めていく方針を示した。
「物価上昇が続く中で、メーカーも商品の付加価値を高めている。(当社はサイネージなどを通じて)その価値を消費者に正確に伝え、売場で手に取ってもらうための提案活動を強化してきた。こうした機能をさらに磨き、仕入先・得意先の成長拡大に貢献していく」と語った。
具体的な取り組みでは、デジタルサイネージの導入店舗数は今期中に1万店を超える見通しで、製配販と消費者のつながりによる新たな顧客体験の創出に力を入れる。サイネージを活用した販促提案やキャンペーン施策が売上増加に結び付く施策として取り組む企業が増え、「私どもの提案や機能に対する評価も高まっている」という。
商品開発では、冷凍技術「凍眠」を活用したフルーツや有名店監修の冷凍惣菜など、多様化する消費者ニーズを充足する商品を拡充。このほど、大阪の自社物流拠点に凍結機を導入し、蔵元直送の地酒を急速冷凍した「凍結酒」の展開も強化する。
この記事に関連するニュース
-
伊藤忠食品 一歩進んだ物流効率化へ 東京藤友会総会で岡本均社長
食品新聞 / 2024年5月15日 13時13分
-
【決算深読み】ダイキン工業 24年3月期は売上4兆円突破で過去最高業績、創業100周年に描く成長戦略
マイナビニュース / 2024年5月15日 0時49分
-
当期純利益は前の期より73億2200万円増 山口フィナンシャルグループ2期連続の増収増益
KRY山口放送 / 2024年5月10日 18時46分
-
週刊スーパーマーケットニュース コープ、2023年度の冷凍食品事業は過去最高額
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年5月4日 0時2分
-
週刊スーパーマーケットニュース 2ケタ増収のベルク“椅子に座った接客”を実験
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年4月22日 20時59分
ランキング
-
1飲むヨーグルトが「乳酸菌バブル」でジリ貧の理由 市場は逆転寸前、かつての人気を取り戻せるか
東洋経済オンライン / 2024年5月19日 7時20分
-
2東京から新幹線…「新神戸」よりも、一駅先の「西明石」まで買った方がおトク!? JR往復割引「601キロ」のカラクリ
まいどなニュース / 2024年5月19日 8時2分
-
3ラーメン屋経営で地獄見たプロレスラーの気づき 川田利明が向き合う「お客様は神様です」の怖さ
東洋経済オンライン / 2024年5月19日 12時30分
-
4ローソン、コーヒーなどの「濃さ」選べる仕様に 背景に“客離れ”回避
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月19日 8時0分
-
5広がるタッチ決済乗車は訪日外国人観光客対応か 話題の「二重価格」が鉄道・バスに導入される可能性
NEWSポストセブン / 2024年5月19日 7時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください