「いきなり退職代行から連絡が…」「注意すると泣く」20代社員はなぜ“打たれ弱い”のか
日刊SPA! / 2024年5月2日 8時52分
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ただの若さゆえの過ち、ではない――。今、周囲の大人から困惑や反感を招く、老害ならぬ[若害]が増えている。現代社会に生まれた新たな害悪の正体、そんな迷惑人材の対処法に迫った!
◆日本で増殖する「若害」とは?
「新入社員研修で『あの、私の成長プランを教えてください』と言われたときは、『何言ってんだ?』と絶句しました」
そう本音を吐露するのは、メーカーで新卒採用を担う加藤 智さん(仮名・41歳)。
「“成長プラン”を聞くからには、さぞ意欲的かと思えば、必要以上はやらないし、言われたことも細部までマニュアルがなければできない。会社からレールが引かれるのを待っているんです。『キミ、もう少し主体性をね……』と指摘したら、『えっ、私のこと責めてるんですか?』と泣かれて……。ほとほと参りました」
飲食業で人事課長を勤める水島猛さん(仮名・43歳)も、若害の唐突な被害を明かす。
「最近の若者はとにかく打たれ弱いと聞いていました。だから勤務時間や職場環境には気をつけていましたし、理不尽に叱ったこともなく、同期とも仲良く働いていたのに、入社3か月目でいきなり退職代行から連絡があって。理由は一切教えてもらえず。結局泣き寝入りです……」
◆若害は採用前には気づけない
さらに、“若害被害”は退職代行だけにとどまらない。
「親に依存体質な若手は増えたなと感じます。ある新卒の女性社員は体調不良で会社を休むたびにお母さんから連絡が来るんですよ。結局、退職してしまって、その後の各手続きも母親、返却物の確認も母親、会社として手間は増えるし、子供じゃないんだから、と正直うんざりしました」
次から次へとこぼれる、若害のエピソード。採用前には気づけないものだろうか。イベント会社の採用を担当している葛西美幸さん(仮名・40歳)は首を大きく横に振る。
「履歴書は立派なんです。もちろん四大卒だし、アルバイト・サークルなどの活動もちゃんと書いてあって。しかも、不思議なことに面接は上手なんですよね。新入社員に『親が社則で気にしている部分があるので、教えてください』と聞かれたこともありましたが、その瞬間、『あ、採用に失敗した』と後悔しました」
予測不可能な彼らの言動に会社はお手上げ状態。
「理由がわからないので、そういう世代だと思うようにしている」と肩を落とした。
◆若害が進む理由は時代、希少性、少子化?
なぜ、若者の間で「若害化」が進んでいるのか。最大の要因は、就職の売り手市場にある。若者研究で知られる芝浦工業大学教授の原田曜平氏は、「希少性」を指摘する。
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