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上司や客先の「やる気が急降下した」叱り方、意欲を出させる伝え方

LIMO / 2021年2月28日 20時5分

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上司や客先の「やる気が急降下した」叱り方、意欲を出させる伝え方

長引くコロナ禍で、あらゆることが例年とは異なる状況にありますが、間もなく新入社員を迎えるという職場もあるでしょう。

そんな職場の上司や顧客から注意を受けたとき、同じ問題であっても、やる気が急降下してしまうこともあれば、逆に「頑張ろう」という意欲につながることもあるのではないでしょうか? 接客改善業務に携わる筆者は、職場のコミュニケーション問題についてもさまざまな事例を見聞きします。

そこでこの記事では、「やる気が急降下した叱り方」の実例をもとに、どういったケースでやる気が削がれやすいのかをまとめてみました。また、叱られてやる気が出たという実例については、心理面から「やる気を削がない上手な伝え方」について考察します。

やる気が失せた叱られ方

叱られてやる気を削がれたというケースを見てみると、「理不尽な叱られ方をした」や「辱めを受けたと感じた」というパターンがほとんどでした。

割に合わない要求で叱られる

給料や報酬に見合わない要求で叱られるというのは、不信感が芽生えて仕事への意欲も低下してしまうものです。

40代女性・フリーランスライター

「1,000文字程度の契約だったため、1,000文字を少し超える内容で提案したところ「内容が薄い」と叱られました。他のライターが書いた3,000文字ほどの記事を参考に送ってきて「これぐらいのボリュームで書いてください」と要求されたので、契約解除を申し出ました」

20代男性・WEBデザイナー

「ものすごい仕事量を押しつけてきて、できていないと上司から叱られる毎日。「残業はしないように」と、タイムカードを定時で押すように圧をかけられるし、睡眠不足で体力も気力も限界寸前だったとき、警備員の人が残業をリークして上層部の知るところに。

すると、圧をかけてきた上司は驚くことに、「Yくんが勝手に残業を…」と罪をなすりつけてきたんです。他にも同じような被害者がいたため、真実がわかって上司は左遷。職場は平和になりましたが、仕事への意欲は低下したままです」

一度OKしたのに言うことが変わる

「こうしてOK」と言われたのに、実際にやったら叱られた…。そんな場合、別のことでOKをもらっても本当に大丈夫なのかどうか、わからなくなってしまいます。こうしたことが続けば、やる気が失せても不思議ではありません。

40代男性・事務職

「移動した部署で、『いま忙しいから、資料ができたらデスクの上に置いておいて』と言われて指示に従ったところ、「資料をデスクの上に置きっぱなしにするな」と叱られ仕事へのやる気が一気に下がりました」

30代女性・販促業務

「クライアントから急ぎの企画案が持ち込まれ、日数的に少しキツイかな?とは思いつつも、念のため上司に確認。二つ返事で快諾してくれたのに、あとから「今後は、あんな間際で案を持ち込んでも通ると思わないでくれ」と言われ、耳を疑いました。

その上司にも上司や役員がいるため何かあったのかもしれませんが、快諾しておいてその言い方はないと思い、仕事への意欲は下がったままです」

勝手に過大評価しておいて失敗したらボロ雑巾

上司やクライアントが能力を過大評価し、レベルに達していないと叱られるケースもやる気が削がれてしまうものですね。

40代女性・イベント企画

「身の丈に合わない仕事をお願いされたので、「そんな大きな仕事は無理」と伝えたのに頼み込まれ、失敗したらトコトン嫌味を言われて叱られました」

20代男性・システムエンジニア

「こちらの作ったホームページを見たと言う人から、『Aさんにお願いしたい』とオファーをもらって仕事をすることに。すぐに仕上げて納品したところ、『私が求めているのは、こういうホームページだ』というお叱りのメッセージとともにURLが送られてきました。

クリックしてみると、誰がどう見てもレベルも違えば制作料も最低5倍は違う内容。そのレベルで完成させることは難しいと伝えると、いきなりの罵詈雑言。仕事への意欲が失われていくのを感じた瞬間です」

こんな叱り方では「やる気が急降下」

そのほか、やる気が急降下したという意見が多かった叱り方は次のようなものです。

人前で叱責する

「育ちが悪い」「見た目も悪いから…」など人格否定的な発言が混じる

過去の間違いについても蒸し返してグチグチ言う

何度も説明しているのに、原因についてしつこく聞く

他の人(部下など)と比べる

上司や顧客の「やる気を削がない上手な叱り方」

次に、叱られてもかえってやる気をアップさせる伝え方を、心理的効果の面から考えてみます。

「こんなやり方はどう?」と助言する

「ミスや問題点などを指摘してから、対応策を考えさせる」という叱り方は一般的かもしれませんが、「間違えるのが怖い」など、相手のモチベーションを削いでしまう傾向が強いようです。

たとえばアドラー心理学では、間違いを指摘せず原因も究明せず、「この部分を赤色にしてみてはどうかな?」などと、まずは助言することが相手を育てる方法だと教えています。

原因について考えさせるメッセージを送る

「〜さんらしくない失敗だね。不思議…何かあった?」と問いかけることで、どうして失敗したのだろうと、自然に立ち止まって考えることができるようです。

また、「〜さんらしくない」と言うことで、相手の自尊心を傷つけることなく振り返りを促すことができ、相手も素直に耳を傾けてもらいやすくなります。

期待の言葉を伝える

やる気を削がない上司は、たとえば期日の迫った企画書が未完成のとき、「しっかりと内容を練ってくれたね。今回は期日に間に合いそうにないから手伝うけど、すごくいい感じだよ。〜さんなら、すぐに精度の高い企画書を期日までに仕上げられるようになるよ」と、期待の言葉をかけることが多いようです。

教育心理学では「ピグマリオン効果」といって、「期待された人は、期待通りに物事を成功させようとする」という心理効果があるとされます。期待の言葉を伝えることは、この効果をうまく利用した叱り方と言えるでしょう。

叱られた側はズルズル引きずってしまう

叱った側は記憶になくても、叱られた側はいつまでも覚えているというケースは少なくありません。同じ叱るなら、相手のやる気を削がず、「あのとき、こんなふうに言ってもらえてよかった」と言ってもらえるような叱り方をしたいものですね。

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