若くても「脳ドック」"受けたほうがいい人"の特徴 「どんな病気がわかる?」「費用は?」医師が解説
東洋経済オンライン / 2024年4月7日 11時0分
認知症に脳梗塞、そしてくも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤――。
こうした病気があるかどうかをチェックするのが「脳ドック」だ。健康保険が使えず、費用もけっこうかかる。気になってはいるが、受けるべきか悩んでいる人もいるだろう。
そこで、脳神経外科医で脳ドックにも詳しい金中直輔医師(かねなか脳神経外科院長)に、受けたほうがいい人や年代、そして理由について聞いた。
脳ドックとは、脳に関係するさまざまな病気のリスクを見つけることを目的に行われる健康診断の一種。メインとなるのは、「頭部MRI(磁気共鳴画像診断)」と「頭部MRA(磁気共鳴血管撮影)」などの画像検査だ。
【表で見る】表の7つの特徴に該当する人は脳ドックを受けたほうがいい
CTとレントゲン、MRIの違い
画像検査というと、X線(いわゆるレントゲン)やCT(コンピューター断層撮影)を思い浮かべる人もいると思うが、何が違うのだろうか。
「MRIは磁気を利用して画像を撮影する検査法で、放射線によって画像を映し出すX線やCTとは撮影法が違います。放射線被曝がないのも特徴です」と、金中医師は説明する。
CTは出血した病変をとらえるのが得意で、脳出血やくも膜下出血が疑われる場合や、頭部外傷の検査に向いている。撮影時間も1~2分と短く、急いで撮影する必要がある救急診療に適しているそうだ。
一方、MRIは血管の異常も含めた病変を詳しく映し出す検査で、脳の病気全般がわかる。「予防医学にはMRI検査が向いている」(金中医師)という。
頭部MRAは、頭部MRIの画像から血管の画像だけを取り出し、コンピューター上で処理したもの。脳動脈瘤(脳動脈にできたふくらみでくも膜下出血の原因となる)や、血管の狭窄など、血管の細かい異常をとらえることができる。
「最低でも頭部MRIとMRAの検査ができなければ、脳ドックとはいえません。日本脳ドック学会の推奨する標準的なメニューにも、この2つの検査が含まれています。また、これは専門的になりますが、MRIの画像の精度でいうと、『1.5T(テスラ)以上のMRI装置が必要』とされています」(金中医師)
テスラは、MRIの磁石を引き付ける強さのことで、強いほど鮮明な画像が得られる。
若くても脳ドックを受けたほうがいい人
日本脳ドック学会では、「中・高齢者」「脳卒中・認知症の家族歴がある人」「喫煙している人」などのリスク因子を持つ人たちを、脳ドックの対象としている。
この記事に関連するニュース
-
上皇陛下の執刀医にして、日本屈指の心臓血管外科医が、超わかりやすく記した、「命を落とすリスクを減らす」暮らしの処方箋
PR TIMES / 2024年4月17日 14時15分
-
暴走運転の原因は「運転脳」にある…高齢ドライバーの事故率が3.4倍になる「白質病変」という脳の異常
プレジデントオンライン / 2024年4月11日 10時15分
-
メディアシークが販売する脳波計測デバイス「Muse」と脳波を用いたトレーニングアプリ「BRAIN EXERCISE」を書籍『脳は何歳からでもよみがえる』(アチーブメント出版)でご紹介いただきました
PR TIMES / 2024年4月9日 12時45分
-
「頭痛を甘く見るな」危ない"警告頭痛"の4大特徴 致死率は40%「くも膜下出血」の前触れとは?
東洋経済オンライン / 2024年4月6日 11時50分
-
【徳洲会グループで初導入】ブレインヘルスケアのSplink、脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging(R)」を湘南鎌倉総合病院で正式導入
PR TIMES / 2024年4月4日 13時45分
ランキング
-
1バイク名車列伝 第8回 ホンダ「NSR250R」は今でも大人気! 最終モデルが価格高騰中?
マイナビニュース / 2024年5月1日 11時30分
-
2値上げ広がる中、ドンキが“マジの値下げ”。斬新な内容と、唯一の弱点をレポ
女子SPA! / 2024年5月1日 8時45分
-
35万8000人の移住希望者が選ぶ「移住したい都道府県」ランキング! 2位「鹿児島県」、1位は?
オールアバウト / 2024年5月1日 20時35分
-
4イオンモールで販売「シフォンケーキ」にカビ発生、5000個回収へ “下痢”の報告で調査中……出店企業が謝罪
ねとらぼ / 2024年5月1日 19時45分
-
5GWにアウトドアを楽しむために! 40代がやってはいけない「アウトドアのNGスタイル」
オールアバウト / 2024年4月27日 20時15分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください