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新宿駅西口再開発「東口が見通せる」風景の大変貌 広場に巨大スロープ、都庁超え高層ビル建設へ

東洋経済オンライン / 2024年4月24日 4時30分

仮設構台は2023年8月に工事に着手。おおむねビルの2階程度の高さがあり、今後建設される歩行者デッキも同じくらいの高さとなる予定だ。デッキは小田急百貨店本館の跡地に建つ超高層ビルの建設に合わせて工事を進める。

同ビルの竣工は2029年度の予定だが、デッキについては「東口側の工事進捗の都合もあるので、完成は2035年度ごろ」(都市整備局)の見込み。デッキには新設するJR・小田急の改札も接続する予定で、新たな乗り換え動線が生まれることになる。

都庁超える高さ260mのビル

その小田急百貨店本館跡地に建つ超高層ビルは3月26日に着工した。小田急電鉄・東京メトロ・東急不動産の3社が事業主体となる「新宿駅西口地区開発計画」の「A区」と呼ばれる部分だ。

ビルは地上48階・地下5階、高さは約260m。完成すれば東京都庁(高さ243m)を抜いて新宿一の高さとなる。当初小田急と東京メトロの2社による事業だったが、2024年2月に東急不動産が正式に参画した。低層部に商業施設、上部にオフィスなどが入り、最上部の47~48階は「眺望を生かした施設の特徴となるような空間」を設けるという。

「新宿駅西口地区開発計画」はこの超高層ビルだけではない。南側に隣接する京王百貨店の裏側にあたる部分から、現在は商業施設「ミロード」がある南口側までの区画にも新たなビルを建設する。こちらは同開発計画の「B区」と呼ばれ、小田急による単独事業。A区が超高層ビルなのに対してB区のビルは地上8階・地下2階で、商業施設などが入る予定だ。

ミロードの閉店時期は未定だが、建物は2025年4月に解体に着手する予定だ。

小田急線ホームには吹き抜けが

工事は「世界一のターミナル」新宿駅の機能を維持しながら進めることになる。A区の超高層ビルについては地下の一部に東京メトロ丸ノ内線が通る以外は線路はないが、地下1階は多くの乗り換え利用者が通行するエリアのため「歩行者の動線を切り換えながら工事を進めていく」(小田急)という。

B区は小田急線の真上で、線路の位置などは変わらないものの、同線の駅ホーム上の空間は大きく姿を変える予定だ。地上ホームには吹き抜けを設け、さらに東西を結ぶ歩行者デッキに接続する改札口も新設する。A区・B区ともに、竣工は2029年度の予定だ。

一方、京王百貨店が建つ部分と甲州街道を挟んだ南側は、京王電鉄とJR東日本が「新宿駅西南口地区開発計画」として事業を進める。現在の京王百貨店の部分にあたる「北街区」は店舗や宿泊施設などが入る地上19階・地下3階のビルを建設。甲州街道を越えた「南街区」は地上37階・地下6階、高さ225mの高層ビルとなり、こちらも店舗や宿泊施設などが入る。すでに工事に着手しているのは南街区で、竣工予定は2028年度だ。

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