「資格試験に落ちる人」のヤバいノートの取り方 学習で重要なのは「テキストを育てる」こと
東洋経済オンライン / 2024年4月25日 19時0分
これまで1万人超の採用・昇降格面接、管理職・階層別研修、また多数の企業の評価会議、目標設定会議に同席し、アドバイスを行ってきた人事コンサルタント・西尾太氏による連載「社員成長の決め手は、人事が9割」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。
■「きれいなノート」を作るのはムダ
今回は、効率的な勉強法について解説します。
勉強の目的は「知識をアウトプットできるようにすること」です。従って、効率を重視し、なるべく時間をかけずに目的を果たせるようにすべきです。
まず、やらないほうがいいことについて考えてみましょう。
これまでの経験の中で、努力して勉強しているにもかかわらず、結果が出にくい人がいると思っています。それは、「きれいにノートを作るタイプの人」です。
小中学校の授業風景を思い出してください。
まったく授業を聞いていない人、集中してきれいにノートを取る人、ボーッとして何を考えているかわからない人など、いろいろな種類の人がいたはずです。
このうち、もっとも成績がいい人は、「ノートをきれいにまとめるタイプ」ではない人だったのではないでしょうか。
ちなみに私はボーッとしている人で、授業をほぼ聞かず、ファミコンのことを考えたり、教科書の授業とは関係ない部分を読んだりして、よく怒られていました。
誤解を恐れずに言えば、勉強のレベルにかかわらず、きれいなノートを作るのは時間のムダです。
資格試験に限らず、教材は大きく分けて、テキスト、問題集、参考資料になります。テキストはその科目で学ぶべき内容を網羅的かつ体系的にまとめたものです。問題集は、実際に出題される問題や、予想問題をまとめたものです。参考資料は、テキストに記載するには分量が多い法律の条文や、絵画や古文書などの画像をまとめたものです。六法全書や日本史の資料集などが該当し、必要に応じて参照します。
これまで書いたとおり、普通の人は1回触れただけの論点を理解することは絶対に不可能です。何度も何度も繰り返すことで、意味を少しずつ理解できるようになり、知識が自分のものになります。
そのため、授業や講義など、特定の論点にはじめて触れる段階でノートを作っても、本当に必要な知識をピックアップすることはできません。
たいていは、不必要な内容を取りこみ、必要な情報を取り漏らしてしまうでしょう。
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