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エンジン?電気?「フォルクスワーゲン」の本音 単独インタビューで見たシェーファーCEOの愛

東洋経済オンライン / 2024年5月7日 12時0分

写真:Volkswagen

フォルクスワーゲンといえば、ちょっと上の年代にとって輸入車の代名詞。たとえば、「ゴルフ」に乗るのは憧れだった、あるいは実際に乗っている(いた)も人は多いのでは。そのフォルクスワーゲンが今、変革の時を迎えている。

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フォルクスワーゲンの現状は複雑だ。「ID.」シリーズに代表されるバッテリー駆動EV(BEV)のラインナップを拡充し、新世代のプラットフォームを使ったBEVの開発を進めている一方で、世界的なBEVの行き詰まりを受けてハイブリッド車(HEV)を強化するなど、パワートレイン戦略を見直す、といった具合。

もうひとつ、フォルクスワーゲンの今後で気になるのは、ゴルフの行方だ。第8世代である現行モデル(通称:ゴルフ8)の販売が、勢いを失っている。

ティグアンがナンバーワンという現実

かつて、ゴルフは“スーパーブランド”と評されていた。上も下もない、市場のヒエラルキーを超越したポジションを得ていて、ゴルフユーザーが次に買うクルマはゴルフ。日本でもそういう人、けっこういたと思う。

フォルクスワーゲン本社が出した2023年度のアニュアルリポート(年次事業報告書)によると、ゴルフの2023年度の生産台数は30万9414台。COVID-19の影響で生産が停滞していた過去数年よりは上がったけれど、内容は往時と違う。

フォルクスワーゲンの販売ナンバーワンはSUVの「ティグアン」で、63万3147台。ゴルフは、その半分にも満たない。

自動車に興味ある人間として疑問を抱える私に、フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、フォルクスワーゲン本社のトマス・シェーファーCEOとのオンラインインタビューの機会を設けてくれた。2024年4月中旬のことだ。

シェーファーCEOは、世界各地のフォルクスワーゲンで働く社員からも、熱い期待を寄せられている人だと、以前から聞いていた。1970年生まれのシェーファーCEOは、ダイムラー・ベンツ(現・メルセデス・ベンツ)での勤務のあと、2012年にフォルクスワーゲン AGに入社。2022年から、フォルクスワーゲンブランドのCEOを務めている。

2023年には「フォルクスワーゲン・クラシックツアー」なる従業員参加のイベントを開催。自身は、黄色い車体にマットブラックのボンネットを組み合わせたスポーティな見かけの「タイプ1(オリジナルビートル)」で参加して、社員から喝采を浴びたという。

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