1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

8年ぶり新作「サガ」万人受けしないけど面白い理由 特殊すぎるバトル、ざっくりとしたストーリー

東洋経済オンライン / 2024年5月8日 12時30分

約8年ぶりの完全新作となる『サガ エメラルド ビヨンド』の魅力とは?(画像は任天堂公式サイトより)

『サガ エメラルド ビヨンド』が2024年4月25日に発売された。本作は、35年の歴史を持つ「サガ」シリーズ最新作となるRPGで、約8年ぶりの完全新作だ。

【画像で見る】約8年ぶりの完全新作「サガ エメラルド ビヨンド」のプレー画像

もともと「サガ」シリーズはクセの強い作品だが、今回もなかなかのものである。はっきりいっておすすめはできないが、ハマれば熱中してしまうという不思議なRPGといえる。

RPGといえば一昔前の国民的ゲームジャンルなのに、なぜ『サガ エメラルド ビヨンド』はそんなゲームになっているのだろうか?

独特な考え方が重要になる「バトル」

『サガ エメラルド ビヨンド』はコマンド選択式のRPGである。ロボットの歌姫、吸血鬼、魔女など個性的な主人公のうちひとりを選び、17の世界を旅するのが基本的な流れとなる。

これだけ聞くとふつうのRPGに思えるが、ポイントはバトルである。バトルではただ技・術を選択するだけでなく、その選択によって敵味方の行動順が変化(画面下部のタイムライン上で表現される)。そして、連続で行動すると「連携」が発動して大ダメージを出せるのだ。

また、タイムライン上で周囲に誰もいないときは、ひとりで行う連携「独壇場」を発動できる。このように、ただ強い技を選ぶだけでなく、あえて弱い技を使う、場所の入れ替えをする・しないといった独特の考え方が重要になってくる。

このバトルが魅力にあふれている一方で、それ以外はあまり手がかかっていない。キャラクターは使いまわしが目立ち、ボス級モンスターですらしばしば色違いが登場するファミコンのような状況だ。

フィールドも書き割りのざっくりとしたグラフィックがメインだし、ストーリーそのものは悪くないもののかなり大雑把である。「サガ」シリーズをあまり知らない人からするとクソゲーに見えてもおかしくない。

ざっくりしたストーリーには私も驚いた。ロボットの歌姫編では「悪いやつを倒したあと歌姫が歌って終わった」という唐突すぎる展開で、余韻はおろかまともな展開すらまったくなかったからだ(ただし、やり込むとストーリーの補足は見られるようだ)。

にもかかわらず、なぜ『サガ エメラルド ビヨンド』を面白いといえるのか? それは、本作が「バトルによってプレーヤーごとの物語が描かれるRPG」だからである。

ラスボスを倒すのに大苦戦

筆者ははじめにロボットの歌姫を主人公に選んだのだが、そのラスボスは非常に強く何度も挑戦する必要があり、倒すのにおよそ5時間もかかった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください