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高性能車に新たな刺客、「N」とは一体何者なのか? 間もなく発売ヒョンデ「IONIQ 5 N」の超実力

東洋経済オンライン / 2024年5月10日 11時30分

乗った印象は、BEVというより“IONIQ 5 Nという唯一無二の乗り物”という感じ。一言でいえば、素晴らしく楽しい。

サーキットでは、多気筒エンジンの高性能車もかくやの速さで走り、疑似エンジン音は、考えていた以上にドライブする私の“ヤル気”を鼓舞する。

ドライブモードは「ノーマル」「エコ」それに「スポーツ」が選べ、各モードで走りのキャラクターは、がらりと変わる。

最終コーナーをまわってホームストレートに入ると同時に、ハンドルのコラムに設けられた赤い「NGB(Nグリンブースト)」ボタンを押してみると、先に触れたとおり一瞬でパワーが上がる。

通常は448kWの最高出力と740Nmの最大トルクが、NGBをスイッチオンすると478kWと770Nmに跳ね上がる。「ロケットのブースターってこんな感じだろうか」と思うような加速で、クルマがストレートを駆けぬける。

おもしろいのは、NGBは1回に10秒しか使えないこと。メーター内に「10、9、8……」とカウントダウン表示が出る。サーキットで相手を抜こうというとき、これを参考にしながら、赤いボタンを操作すればよいのだ。

今回の試乗会では、サーキットの駐車場の広い一角に散水して、「Nドリフトオプティマイザー」を試すチャンスも与えられた。

ボンッと強めにアクセルを踏んで“きっかけ”を作ればよい。前輪を軸にリアが外に出ていくドリフト状態になった瞬間、アクセルペダルを踏んでいる力を少しゆるめてやる。

おしりでクルマが滑っているのを感じながら、軽いアクセルペダル操作でドリフトが続けられる。これはおもしろい。

一般道では、「日本向けは、道路の段差を越えるときなどで、しなやかな乗り心地をねらいました」と前出のワルテンバーグ氏が言うとおりで、硬すぎず、よくできたGT(グランツーリスモ)というべき乗り味が堪能できた。大人5人が乗っていられるパッケージングで、無敵感がある。

まずは「体験」してほしい

「韓国では、それまでICE(エンジン車)に乗ってきた層に興味を持ってもらうため、数々の装備を搭載しました」とワルテンバーグ氏。「いまの段階でここまでやらなくも?」という質問については、誰もいないマーケットに入っていく”先行者利益”とする。

「速く走らせるために操作がやや複雑だという意見は、韓国でもあります。でも、自分好みのIONIQ 5 Nを仕立てる楽しみと捉えていただければ」

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンでPR/マーケティングなどを担当するバイスプレジデントのイム・ミンジュ氏は語る。

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