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大雨による道路冠水で車が浸水したときの対処法

ウェザーニュース / 2022年8月11日 16時15分

ウェザーニュース

北日本では8日(月)頃からの記録的な大雨の影響で、青森県などで浸水等の被害が発生しています。

この先も16日(火)頃にかけて断続的に雨が降り、総雨量は500mm前後になるところもある予想です。ハザードマップで危険が想定される地域にお住まいの方は、早めに立ち退きの判断をするようにして下さい。

大雨が予想されるときは事前の避難が基本ではありますが、もし万が一既に水害に遭遇してしまった場合には車での避難も立ち往生や水没等の危険を伴います。いざという時、車の水没を避けるための行動や、車が浸水した場合の対処法を確認しておきましょう。

水深や走行速度で変わるリスク

JAF(日本自動車連盟)が「冠水路走行テスト」を行っています。実施した場所は、アンダーパスが冠水した場合を想定し、前後にスロープを設けた水平部が30mのコースです。

それによると、セダン(2000cc)の場合は水深30cmの冠水路なら走行できましたが、水深60cmになるとエンジンが停止しました。走行可能な水深30cmでも、時速10kmならエンジンルームに水が入ることはないのですが、時速30kmになると水を巻き上げ、エンジンルームに多量の水が入り、エンストの可能性がありました。

また、エンジン位置の高いSUVは、時速10kmなら水深60cmでも走りきることができましたが、時速30kmではエンジン下部からも大量の水が入り込み、わずか10mでエンジンが止まりました。ドライバーは「浸水時の衝撃も大きく、車体が一瞬浮き上がってハンドルが取られた」と言います。

見た目以上に水深が深いことも

JAFによると、一般的に走行可能とされる水深はドアの下端、つまり車の床面が浸からない程度です。車種によっては水深30cmでも危険です。とはいえ、冠水路は見た目だけでは水深を判断できません。

「車の床面以上の水深でも直ちに浸水しませんが、車が浮いてしまい、エンジンの吸気口から水が入ったり、排気管が水圧でふさがれ、エンジンが停止してしまうのです。そのため、道路が冠水している場合は、進入せずに迂回するようにしましょう。

特に立体交差で掘り下げたアンダーパスと呼ばれる道路は、大雨が降ると短時間で浸水することがあります。そこで立ち往生して乗っていた人が犠牲になる事例が発生しているので、ためらわずに迂回してください」(JAF)

車が浸水したときの対処法

車が冠水路でエンストしたら、慌てずにエンジンキーをオフにして避難を始めましょう。

「車から出るときは、足で水深を測りながらゆっくり足をつき、進んできた方向に歩いて戻ります。水が濁っているとマンホールのフタが外れていてもわからないので、一歩一歩確かめながら歩いてください」(JAF)

もし外の水圧によってドアが開かず、窓ガラスも開かない場合はどうしたらよいのでしょうか。JAFによる解説をまとめました。

(1)慌てずにシートベルトを外す
(2)先の尖った緊急脱出用ハンマーを使ってガラスを割る。その際はまず窓の四隅を割ると効率良く割ることができる
(3)ハンマーがない場合は、車内外の水位がほとんど同じになって水圧の影響が少なくなるタイミングを見計らう。ドアが開きそうな状態であると感じたら、そのタイミングを逃さず、大きく息を吸い込み足などに力を込めて押し開け、一気に脱出を図る

「万が一に備えて、脱出用ハンマーは車内の手に届くところに常備しておくことが大切です。脱出後は、車は水が引くまで放置しますが、キーは付けたままでドアをロックせずに避難し、そのことをJAFや販売店に連絡します。水が引いても車のエンジンをかけると破損や感電する恐れがあるので、必ずJAFや整備工場などで点検を受けてください」(JAF)

近年は想像を超えるような集中豪雨が多発していることもあり、油断は禁物です。「これくらいの冠水なら行けるかも」「前の車が行けたから大丈夫」などと思わずに、迂回したり安全な場所に停車して様子をみるなど、安全を最優先に行動してください。


参考資料など

JAFクルマ何でも質問箱「クルマが冠水・浸水してしまったら?」「クルマが水没したときの対処と脱出法とは?」

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