駅で「財布を忘れた」という男性に遭遇! 同情して「1000円」を貸したけど、実は「寸借詐欺」だった!? 身分証明書を見せられても信用するのは危険? 注意点を解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月4日 4時30分
返す意思がないにも関わらず、「あとで返す」とうそをつき金銭をだまし取る手口の寸借詐欺。借金との見分けがつきにくく、善意につけ込んだ手口で声をかけられた場合にどう対処したらいいか分からないという人も多いでしょう。 本記事では、寸借詐欺の手口や特徴、寸借詐欺の予防法や被害にあった場合の対応など、寸借詐欺について詳しく解説します。
寸借詐欺とは?
寸借詐欺(すんしゃくさぎ)とは、返す意思がないにも関わらず、「あとで返す」とうそをついて金銭をだまし取る詐欺行為の1つです。
人をだまして勘違いをさせ、物や利益を交付させて相手に財産上の損害を負わせることで、金額の多寡に関わらず「詐欺罪」となります。
「後で返すから少しだけお金を貸して」といわれて貸したものの、渡された電話番号にかけても、つながらないことによって寸借詐欺だと気付くことがほとんどです。
寸借詐欺は、人の善意に訴えかけてやさしさにつけ込む卑劣な詐欺行為なので、手口や特徴などを把握しておき、いざという時に適切な対処を取れるようにしておきましょう。
寸借詐欺の特徴や対処法
寸借詐欺では数百円から数千円ほどの金額を提示されることが多く、急(せ)かしたり罪悪感を抱きやすくしたりと、詐欺だと見分けにくいのが特徴です。
寸借詐欺を判断する基準には以下のような手口が挙げられます。
●少額の金銭を要求してくる
●判断を急かしてくる
●断りづらい頼み方をしてくる
●連絡がつながらない
例えば「もうすぐ電車が来てしまう」と言って急かしたり、「今すぐにお金がないと困る」と善意に訴えたりと、被害者が深く考える時間や誰かに相談する時間を与えないのも寸借詐欺の特徴の1つです。
また、電話番号や住所など身分を提示してきたり、名刺や身分証を渡されたりと、被害者を安心させる手口や、「家族が病院に運ばれてすぐに行かなくてはならない」などのような断りにくい手口もあります。
寸借詐欺の場合、身分を明かされても連絡先などのすべてが架空のものであることがほとんどなので、身分証を見せられても信用しないことが大切です。
そのためお金に困っている人に会ったら、まず交番に案内してあげましょう。
交番で相談することで、「公衆接遇弁償費」という要件を満たした人が一時的にお金を貸してもらえる制度を使える可能性があります。
また、電話番号を渡された場合は、実際にその場でかけてつながるか確認をしたり、身分証明書の写真を撮らせてもらったりすると良いでしょう。
寸借詐欺の予防には、とにかく「見ず知らずの人にお金を貸すのは危険」だという認識を強く持ち、どんな手口にあっても、いったん落ち着いて冷静に考えることが重要です。
寸借詐欺にあってしまったらどうする?
寸借詐欺の被害にあった場合は、まず警察に相談してみましょう。
詐欺師の身分証の控えや写真、また詐欺師が書いた借用書や日付・場所などの被害の詳細といった証拠が集まれば、詐欺罪が立証される可能性があります。
ただし、相手が本当にお金に困っていて実際に返す意思がある場合は、詐欺ではなく「借金」という扱いになるため、寸借詐欺は立証が難しいといわれています。
立証が難しく事件化できないことが多い寸借詐欺は、特に普段から気をつけておくことが大切です。警察に相談した上で警察が動いてくれない場合は、弁護士や探偵などの民間機関に相談してみるのも1つの手でしょう。
まとめ
寸借詐欺とは、人の善意につけこんで少額の金銭をだまし取る代表的な詐欺行為の1つで、急かしたり善意に訴えたりする手口で冷静な判断がしにくく、借金との見分けがつきにくいのが特徴です。
寸借詐欺の場合、身分を明かされても連絡先などのすべてが架空のものであることがほとんどなので、身分証を見せられても信用はせず、お金に困っている人に会ったらまずは交番に案内してあげましょう。
寸借詐欺の被害にあってしまった場合は、まず警察に相談することが大切ですが、詐欺罪は立証が難しいため事件化できないことが多いことを理解し、詐欺には普段から気をつけておくことが大切です。
執筆者:梅井沙也香
FP2級
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「幼少期の悲惨な境遇」は減刑の理由にはならない…パパ活詐欺に「懲役9年」という冷徹な判決が下った理由
プレジデントオンライン / 2024年5月31日 10時15分
-
来店客への声かけとヒアリングでロマンス詐欺の被害を防止 金融機関職員2人に警察が感謝状
RKB毎日放送 / 2024年5月30日 14時34分
-
「100円貸して」といわれたらどうする?金運アップする対処方法
オールアバウト / 2024年5月27日 19時30分
-
「財布を落として…助けてください」と忍び寄る犯罪者…今も昔も、警察官までも騙される、同情を誘って善意を利用する犯罪「寸借詐欺」に要注意
集英社オンライン / 2024年5月8日 17時0分
-
[社説]SNS投資詐欺 偽広告への対策講じよ
沖縄タイムス+プラス / 2024年5月4日 5時0分
ランキング
-
1「富士山を黒幕で隠す」日本のダメダメ観光対策 「オーバーツーリズム」に嘆く日本に欠けた視点
東洋経済オンライン / 2024年6月2日 8時0分
-
2サクラクレパスの「こまごまファイル」が“想定外”のヒット、なぜ?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月1日 8時10分
-
3「みどりの窓口削減計画」はなぜ大失敗したのか…JR東が誤解した「5割がえきねっとを使わない」本当の理由
プレジデントオンライン / 2024年6月2日 7時15分
-
4PIAAからヘッド&フォグ用LEDバルブ 6000K「超高輝度」シリーズ・5製品が登場
レスポンス / 2024年6月2日 10時30分
-
5なけなしの貯金と「年金月14万円」で暮らす70代女性、冷房代が払えず「“タダで涼める”スーパーへ避難生活」が続くも…「店長のひと言」で人生が一変したワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月29日 9時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください