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カワノアユミの盛り場より愛を込めて GWにタイを訪れて驚いた夜遊び事情 いまや「夜の街側も期待していない」日本、旅行に行く〝安い国〟に

zakzak by夕刊フジ / 2024年5月9日 15時30分

バンコクの歓楽街「ソイ・カウボーイ」。日本の大型連休中も、人影は少なかった(筆者撮影)(夕刊フジ)

4月下旬からタイに来ている。ゴールデンウイークにタイに入国する日本人は例年およそ4万人といわれてきた。しかし、この日本の大型連休中にバンコクを歩いてみて驚いた。夜の街に日本人がほとんど見当たらなかったからだ。

市内の歓楽街として有名なナナプラザやソイ・カウボーイでも欧米人が飲んでいるだけだった。以前のように日本人の団体旅行者が遊びに来ている様子もなく、深夜0時前にはすでに人もまばらだった。

タイの夜の街が年々、値上がりしていることは当連載でも度々お伝えしてきた。10年前であれば一晩1万円程度で遊べたゴーゴーバーは、円安の影響もあって現在は約3万円に。日本人客の激減は、やはり値上げの影響なのだろうか。バンコクで10年以上暮らす旅行業界の関係者に聞いた。

「コロナ禍以降はゴールデンウイーク中でもこんな感じで、バンコクの夜の街は静かです。それまでは、タイが好きで旅行に来る人の大半は『夜遊びが安いから』という理由だった。中には『タイ人女性が好きだから』という人もいますが、少数派です。そういう人たちはゴーゴーバーではなくローカルカラオケで遊ぶことが多いので、観光地のナナプラザやソイ・カウボーイでは遊ばないんですよね」

ローカルカラオケは酒の持ち込みが可能で1人2000円程度で遊べるため、ゴーゴーバーなどに比べるとはるかに安い金額で遊ぶことができる。言葉はタイ語しか通じないが、タイ人女性好きの旅行者であればタイ語も勉強している人が多い。一方、これまで主流派だった、夜遊びが好きでタイを訪れていた人たちは、もはやほとんど来なくなったというのだ。

「(中華圏の旧正月の)春節の時期は中国、シンガポール、韓国、ベトナムなどアジアから多くの旅行客が訪れるため、歓楽街も盛り上がっています。でも、日本のゴールデンウイークには、もうタイの夜の街側も期待していないんです。ゴーゴーバーの女の子の出勤も少ないし、夜中になるとタクシーすらほとんど走っていない。円安の影響もあり、今やタイ人にとっての日本とは、物価の安い、旅行へ行く対象の国。日本人旅行者にお金を落としてもらおうとは思わなくなったんでしょう。日本人街のタニヤのカラオケも韓国人客のほうが多いですね」

日本人が夜の店で豪遊することが難しくなった今、タイに行く目的も、夜遊びではなく観光やリゾートなどにシフトしているのかもしれない。

■カワノアユミ 20代を歌舞伎町と海外夜遊びで過ごした元底辺キャバ嬢。現在は国内外の夜の街でニッチなネタから盛り場の変遷までを幅広く取材。著書に、アジア5カ国の日本人キャバクラで9カ月間潜入就職した『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)。X(旧Twitter):https://x.com/ayumikawano/

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