街角景気、12月は1.2ポイント上昇 忘年会や訪日客の増加寄与
ロイター / 2024年1月12日 15時11分
1月12日、内閣府が発表した2023年12月の景気ウオッチャー調査によると、景気の現状判断DIは50.7と前月から1.2ポイント上昇した。写真は都内で2017年2月撮影(2024年 ロイター/Toru Hanai)
Kentaro Sugiyama
[東京 12日 ロイター] - 内閣府が12日発表した2023年12月の景気ウオッチャー調査によると、景気の現状判断DIは50.7と前月から1.2ポイント上昇した。5カ月ぶりの上昇。忘年会やインバウンド(訪日外国人)など人の移動の活発化が寄与した。
景気判断は「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる」とし、前回の表現を維持した。
指数を構成する全3項目が上昇した。家計動向関連DIは前月から0.6ポイント上昇の50.7、企業動向関連DIは2.7ポイント上昇の50.7、雇用関連DIは1.5ポイント上昇の50.2だった。
調査先からは「忘年会シーズンの繁忙期ということもあり、予約でほぼ満席状態」(北関東=一般レストラン「居酒屋」)、「商店街でもインバウンドの数は日増しに増加する傾向」(四国=商店街)といった声が聞かれた。
一方、「暖冬の影響で12月中旬まで冬物衣料が不調だった。食料品も相次ぐ値上げで買い控えが続くなど、消費マインドが冷え込みつつある」(近畿=その他レジャー施設「複合商業施設」)といった指摘も出ていた。
内閣府の担当者は、引き続きモノの値上げによる人々の節約志向が景況感のマイナス要因となっているが、今月は必ずしも悪い文脈だけでなく、客単価の上昇や単価の高い衣料品や雑貨の購買の広がりなどを指摘する声も出ていたと述べ、「値上げのネガティブ度合いが和らいだ」との見方を示した。
2─3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは前月から0.3ポイント低下し49.1となった。内閣府は「価格上昇の影響などを懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている」とした。
調査期間は12月25日から31日。
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