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山手線沿線の再開発が進む 「新宿、渋谷、品川」駅の工事はいつ終わるのか

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月25日 7時10分

 このエリアの小さなビルの敷地や建物を両社が買い上げ、鉄道会社の力で巨大ビルを手掛ける。京王電鉄が関係しているということは、「京王百貨店」の建物にももちろん影響する。

 京王百貨店とJR東日本系列の「ルミネ新宿 ルミネ1」がある場所には、サザンテラスに面するビル群が建ち、2040年代の完成を目指している。現在は2024年なので、ずいぶん先の話である。これらのビルには、オフィスや商業施設、ホテルなどを入居させるとのことだ。

 なお、この工事で京王電鉄の新宿駅も変わる予定だ。新宿駅のホームを現在よりも北側にずらし、東京メトロ丸ノ内線に行きやすくする。

 そもそも、これらの計画は「新宿グランドターミナル」構想の基に進められており、個々の巨大建築はその一部でしかない。歩行者にとって使いやすい、つまり鉄道利用者にとって利便性が高いまちづくりを目指しており、そのことが都市の価値を高めるという考えのようだ。

 JR東日本新宿駅構内の工事も、こういったグランドデザインの一環である。長期にわたり都市を改造することによって、世界の中の東京、東京の中の新宿の存在感を高めることにつながる。それは、行政にも鉄道会社にもプラスとなる。

●東急の街・渋谷、JR東日本と東京メトロも一緒に

 新宿に続き、渋谷も長期にわたって工事が進められている。副都心線の開業、同線と東急東横線の接続、合わせて東急東横線の地下化から、渋谷駅周辺は長い工事期間に入っている。

 この工事により、利用者の間では渋谷駅の迷宮化や、移動の不便さが問題視されるようになった。ただ、渋谷駅は継ぎ足しに継ぎ足しを重ねて駅が形成されてきた歴史もあり、それらを整備しようとすると大規模な改造工事が必要になるのは、致し方ないことである。

 JR東日本では埼京線や山手線、東京メトロでは銀座線のホーム再整備や移設などが行われ、そのたびに運休などが実施された。「でも、そもそも東京メトロ銀座線の渋谷駅って、東急グループの実質的創業者・五島慶太による東京高速鉄道の駅だったよなあ」とも思ったりする。

 渋谷を巡ってさまざまな経緯を持つ鉄道各社と行政の調整により、現在の再開発が進められることになった。

 渋谷駅周辺の再開発は、順調だ。渋谷駅桜丘口エリアでは、東急主導の開発であるにもかかわらず、JRの改札が備えられる。混雑の激しい渋谷駅の改札をよりスムーズにできる、といったメリットがある。

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