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「シフトレバーにレジ袋」“ゴミ箱代わり”に使うのNG! クルマの誤操作の原因に!? 一体何がダメなのか?

くるまのニュース / 2024年4月14日 7時10分

 車内は狭く、収納スペースが限られているため、ゴミ箱スペースが足りないと感じることがあります。運転席の近くにあるシフトレバーにレジ袋をひっかけてゴミ箱として使用しているクルマを見かけますが、大丈夫なのでしょうか。

■シフトレバーへの荷重が誤操作を引き起こす可能性

 運転席に近く、手が届きやすい便利な場所として、シフトレバーにレジ袋をひっかけてゴミ箱代わりにしているクルマを見かけます。
 
 クルマの中は狭く、ゴミ箱を置く場所が限られており、シフトレバーにレジ袋をひっかけて使うのは一見良いアイデアのように思われますが、実はこれは非常に危険な行為なのです。

 自動車整備工場の整備士に話を聞くと、タイヤ交換やオイル交換、車検などでクルマを預かった際に、シフトレバーにレジ袋がかかっているクルマは20~30台に1台ぐらいの割合でいるとのことでした。

 クルマを預けたときにこの割合であるなら、日常的に利用している人はもっと多いのではないかと考えられます。

 シフトレバーはクルマの動作を指示する重要な装置です。ゴミが入ったレジ袋はシフトレバーに余計な負荷がかかり、シフトノブの仕様は異なるものの、何かの拍子に勝手にギアチェンジが行われることも否定できません。

 たとえば「D」から「N」へ切り替わってしまうと、「N」レンジのままでは発進しようとしてアクセルを踏んでもクルマは進みません。

 そしてギアが「N」だったことに気づき、アクセルを踏んだまま慌てて「D」に入れるとクルマは急発進することになり、追突や事故につながる可能性があります。

 近年増えてきているハイブリッド車ではシフトレバーの形状が小さいものもあり、軽い力で容易にシフトチェンジすることができます。そのため、ゴミ入りのレジ袋をひっかけた場合も簡単にシフトレバーが動いてしまう危険があるでしょう。

 また、シフトレバーにかけていたレジ袋からペットボトルや空き缶がフロアに落ちるケースも考えなければいけません。もし、運転席側のフロアに落ちた場合、クルマの動きによっては転がったペットボトルがブレーキペダルの裏側に挟まる場合があります。

 ブレーキペダルの後ろにペットボトルや空き缶が挟まると、ブレーキを踏んでも床まで踏み込むことができなくなり、クルマを止められない状態になります。高速道路走行中にこのような状況になると、大きな事故につながる危険が想像できるでしょう。実際に死亡事故が報告されています。

 シフトレバーにレジ袋をひっかけるのは危険行為と考えましょう。

■運転席周辺の整理が安全性の関わるわけ

 では、車内で出たゴミはどうしたら良いのでしょう。

 以前はクルマ専用のゴミ箱はあまり販売されていませんでしたが、今ではクルマの内装デザインにマッチしたスタイリッシュなゴミ箱も増えています。

 リサーチしたところ、車載用ゴミ箱は「フロントドアポケットに入るスリムタイプ」「カップホルダータイプ」「吊り下げタイプ」と設置スタイルもさまざまなものが存在。素材もプラスチック製やポリエステル製、フェイクレザーなど、車載グッズを選ぶ楽しみも増えています。

ダッシュボードにぬいぐるみなどを飾らないほうが良いダッシュボードにぬいぐるみなどを飾らないほうが良い

 何より大事なのは、クルマ専用に考えられているため「安全に使える」ことです。運転に支障のない場所に設置でき、固定できること、蓋の開閉などがスムーズにできるなど、クルマに乗ったシーンを想定した使いやすい仕様に工夫されています。

 スーパーのレジ袋をシフトノブにひっかけている状況は、危険でもありますが、見た目としてもスマートとはいえず、誰かをクルマに乗せたときの視線も気になるでしょう。

 安全面に加え利便性のためにも、適切にゴミ処理できるクルマ専用のゴミ箱は必要と考えられそうです。

 シフトノブのレジ袋だけでなく、運転席周りにも注意が必要です。ダッシュボードに書類やぬいぐるみを置いていると、フロントガラスが遮られ、前方の状況が確認しにくくなります。また、カーブや急ブレーキの際に滑り落ちる危険も考えられます。

 同様に、カップホルダーに小物を置くと隙間から落ちることもありますし、スマートフォンをカーナビとして使用する際は、車載用のスマートフォン固定器具でしっかり固定しないとクルマの振動で落下の恐れがあります。

 クルマの床に物が落ちたときは、気になって拾いたくなるのが人間の心理です。

 スマートフォンがフロアに落ちたとき、運転に慣れている人は、一瞬の動作で拾おうとするでしょう。しかし、この行為が運転から注意をそらし、事故を引き起こす危険があるのです。

 また、スマートフォンがクルマにしっかり固定されていても、通話アプリのメッセージ受信の案内が聞こえたら、つい気になって見たくなることがあるかもしれません。

 運転中に画面を注視すると「ながら運転」になり、道路交通法第71条 第5号の5の違反として取り締まりを受けることになります。

 罰則は「6月以下の懲役」又は「10万円以下の罰金」、反則金は普通車の場合1万8000円、違反点数3点と、厳しいものです。

 クルマの運転中は、運転席周りの物はできるだけ整理しておくと、ずれたり、滑り落ちたりする心配がありません。クルマに荷物を載せるときは落下の心配がない後部座席のフロア部分、もしくはトランクに片付けるようにしましょう。

 スマートフォンはカバンに片付けるか車内の収納スペースに置いておき、音声でナビ案内を使用しましょう。

「固定できていなかったときの落下」「今使う必要のないアプリの対応」でスマートフォンに運転の集中力を奪われることがないはずです。

※ ※ ※

 クルマのシフトノブにスーパーのレジ袋をかけてゴミ袋代わりに使用するのは、シフトノブのご操作を引き起こす危険があります。

 また、袋からペットボトルや缶がフロアに落ちたときに、ブレーキペダルの後ろに転がり、適正にブレーキが使えなくなるリスクもあるため、控えましょう。

 運転席周りは、運転に集中できるように気を配ることが大切です。

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